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バーチュオシティ
95・米・106分
(出)デンゼル・ワシントン、ラッセル・クロウ
警察の研究所で仮想空間の中に人間が入りこむという研究を、妻子殺しの元警官を使って実験していた。ところが仮想空間の強暴な男が、アンドロイドと化して現実世界に入りこんでしまう。
出だしの日本料理の場面は面白く、その後の始りの部分は良いのだが、アンドロイドまで行くと話が飛びすぎで、それからは単なるバイオレンスアクションものに。最後も何で助かったのか分からなかった。
HEART
98・英・84分
息子の心臓を移植された男を知ってしまった母親が、その男に付きまとうようになり、次第に行動がエスカレートし始める。
母親の異常な行動をきちんと描いていて、出来は良い。ただ、最初のシーンは不要に思えるし、ハエのシーンも不自然に見えた。
ハートに火をつけて
89・米・99分
(出)デニス・ホッパー、ジョディ・フォスター
マフィアの殺人現場を偶然目撃してしまった女性が、殺し屋から追われる事になった。しかしその殺し屋はかわいい彼女を殺すのが残念に思えてくる。
豪華俳優人が勢ぞろいしたのはいいが、脚本が弱く後半だらだらして、どこにでもあるハリウッドものとでも言っていい映画になってしまった。
バートン・フィンク
91・米・116分
(監・脚)ジョエル・コーエン、(出)ジョン・タトゥーロ
ニューヨークで劇作家として脚光を浴びた男が、ハリウッドで映画のシナリオを書くことになった。しかし、書きたくもないプロレスものを書くように命令され、調子を落としてしまう。そんな時滞在していたホテルで一人の太った男と仲良くなる。
湿度と温度もさることながら、精神的な重さで、このホテルの空気は重い。そんな中で、追い詰められた人間の精神状態を、事実とも幻覚ともとれる事件によってうまく表現している。それにしても、もの書きにはタイプライターだねえ。ジョン・タトゥーロの演技も素晴らしい。
パーフェクト・ワールド
93・米・138分
(出)ケヴィン・コスナー、クリント・イーストウッド
刑務所を脱走した男が少年を人質にとって逃走した。彼らの逃避行を描く。
作りはふつうで、内容はありきたり。ケヴィン・コスナーが投げ捨てるような話し方をしていてちょっと鼻につくが、これは田舎の訛りをいれようとしているのだろうか。
パーマネント・バケーション
80・米・75分
(監・脚)ジム・ジャームシュ
少年がさまざまな人と出会い、旅に出るまでを描く。
監督が大学時代にとったもので、そのレベル。見る価値なし。
ハイロー・カントリー
98・米・114分
(出)ペネロペ・クルス
親友二人が牧場を経営しはじめた。規模が大きな牧場に押され気味だったが、彼らは昔ながらの手法で牧場を守っていた。そんなとき二人は一人の女性を愛してしまう。
ベストセラー小説っぽい内容で内容は悪くないのだが、映画はうまくいっていない。というのも二人が好きになる女の子に品がなく、何であんなのがいいのかと思えてしまう。ペネロペちゃんの役も、どんな役なのかはっきりしてない。
パウダー
95・米・110分
母親が雷に撃たれたあと生まれた赤ん坊が、誰の目にもとまることなく少年に成長した。彼の皮膚は真っ白で、電気に異常に反応する特異体質だった。そんな彼が学校に通うことになった。
特殊な設定の割に内容は普通のドラマで、きっちり出来ている。少年もののつくりで、ほのぼのとしているところは仕方ないか。
博士の異常な愛情
64・英・94・白黒
(監・脚)スタンリー・キューブリック、(出)ピーター・セラーズ
米空軍の指揮官が狂気にとらわれ、ソ連に対して核攻撃の命令を下した。それを知った大統領はすぐ攻撃中止と指揮官の拘束を命令したが・・・。
原水爆の世界を扱ったブラックコメディ映画。説教をたれる狂気の科学者がとても良い。最後は笑っちゃったが、これぞブラックな笑い。
バグズ・ライフ
98・米・94分
とあるアリの巣は、強暴なイナゴの言いなりで、食料を貢いでいた。そんな時一匹のアリが、さまざまな昆虫からなる、イナゴ退治の味方を連れてきた。
CGが普通のアニメに映像面で追いついて、内容もきっちりしたものが出来たと思える、最初の作品。相変わらず若年層むけの内容ではあるが、きっちりとしたストーリー展開はとても良い。
バグダッド・カフェ
87・独(英語)・108分
(監・脚)パーシー・アドロン
周りが砂漠のハイウェイ沿いにある、モーテルとバーが一緒になっているぼろい店に、太ったドイツ人女性がやって来た。きれい好きの彼女は、口うるさい女主人がいないのを見計らい、いろんなところを掃除してしまうのだった。
金のかかっていないほのぼのドラマで有名人も出てこないが、太ったおばちゃんが異彩を放ち、普通の人の独特さをうまく表している。内容自体は特別良いところがあるわけではないが、基本をしっかり押さえているといった感じがする。手品つながりということで、最近手品が流行っているから、何かしらの事件で追われることになった手品師を遠くの旅館かどこかに行かせて、安いドラマが作れそうだし、内気で好きな気持ちが伝えられない手品師が主役の連続テレビドラマなんてすぐできそうなものだが。
恥
66・スウェーデン・103分
(監)イングマール・ベイルマン、(出)マックス・フォン・シドー、リブ・ウルマン
戦争が勃発、田舎で生活をしていた夫婦の家が敵軍に占領されたりまた味方が奪還したりと、戦争に翻弄される。そんな中での夫婦を描く。
激化するベトナム戦争を念頭においた映画で、戦争で翻弄され次第に人格が崩壊していく夫と夫婦の関係を描いている。架空の小島の話で、すっきりしない点もあるし、相変わらず説明してくれないというのも手伝って、市長さんと寝てしまう場面なんかは何でそうなるのか(権力に屈して寝たということ、小心ものの夫は何も言えない)、最初は分からなかったが、副音声の映画研究家の説明でようよう納得。説明を聞くと、ふむふむしっかりした映画ですねえと思えるけど、一体どういう社会状況での話かというのが結局分からないので、ラスト船で出て行く場面なども、どの程度本土と離れているのか、モーターボートはなかったのかなどなど、いろいろ疑問が沸いてきてどうも納得しづらかった。
橋の上の娘
98・仏・90分・白黒
(監)パトリス・ルコント
橋から飛び降り自殺しようとしていた女性と、ナイフ投げの男が出会い、彼女を標的とするようになる。
ナイフ投げという、いかにもありがちな話だが、それよりもギャンブルで大勝するといった、あまり関係のなさそうなところで現実離れしているのはいかがなものか。
バスキア
96・米・107分
ニューヨークで活躍し、27歳で死んだ黒人画家バスキアの物語。
バスキアという画家を知らなかったが、知らなくても黒人画家がたどった人生を興味深く見ることができた。アンディ・ウォーホルを演じたデヴィッド・ボウイはそっくりに見える。
バスケットボール・ダイアリーズ
95・米・102分
(出)レオナルド・ディカプリオ
バスケット部に入っている高校生が麻薬にそまり、止められなくなった。そして学校はおろか、親からも見捨てられる転落人生を歩んでしまう。
麻薬でダメになっていく青年の姿をきちんと描いているが、それだけ。興味が沸かない。
裸のランチ
91・英・116分
(監・脚)デヴィッド・クローネンバーグ、(出)ピーター・ウェラー、ジュディ・デイヴィス
害虫駆除の仕事をしていた男に、タイプライターの形をした虫から、指令が届き始める。
原作ウィリアム・S・バロウズ。私の好みが多分に入った満点。農薬を食べる昆虫や、奇妙なタイプライターが素晴らしい。クローネンバーグの世界とバロウズの世界が見事に融合している。ただ、彼を知らない人が見ても、何の映画かよく分からないということになるだろう。ウィリアム・テルごっこをしているが、実際バロウズはあんな風に妻を射殺している。
裸足の伯爵夫人
54・米・132分
(出)ハンフリー・ボガート
スペインでダンサーをしていた女性がハリウッドに進出し、一躍有名になった。しかし彼女を抱え込もうとする金持ちのもとでの生活は、彼女にとって幸せなものではなかった。そんな彼女の姿を、最初に彼女を説得した雇われ監督兼脚本家の男の語りを通して描く。
話の展開と会話はとても良く出来ている。ただ最後の部分は、伯爵がちょっと厳しい存在だし、彼女自身の姿もいまひとつ見えてこずじまいだったように思える。
バタフライ・キス
95・英・85分
(監)マイケル・ウィンターボトム
不穏な行動の女性がガソリンスタンドに現れた。そして店員が彼女と行動を共にし、次々と人を殺してしまう。
変人について行ってしまう店員の行動を見たとたん、こちらの見る気は喪失した。
八月のクリスマス
98・韓国・97分
(出)ハン・ソッキュ、シム・ウナ
写真館を営む男のもとに、婦人警官がやってきた。はっきり言わないまでも、お互いが気になっているということを意識し始める。しかし男は恋をすることが出来ないのであった。
いかにも感動させようという内容で、素直な人向けの映画。男の問題のきれい過ぎる扱いと、一本調子の話は物足りなく思えた。
8mm
99・米・123分
(出)ニコラス・ケイジ
殺人を記録したフィルムの調査を依頼された私立探偵が、裏の世界に入りこんで真相を確かめようとする。しかし、その内容ゆえに危険に巻き込まれる。
殺人ビデオという特殊な話だが、ないわけではないので最初のうちは現実味が感じられた。後半少々脇道に行った感もあるが、まずまずの出来。
パッション
82・仏・88分
(監・脚)ジャン・リュック・ゴダール
映画を撮影中の監督は、些細な光の加減が気に入らずNGを連発、撮影は一向にすすまない。そんな監督に対して制作サイドや役者の忍耐も切れてしまう。
何の話かはっきりした流れがないのは相変わらずだが、相変わらずそれなりに見られる。10年ほどしたら中身をほとんど忘れて、また見られるだろう。それがゴダールの偉いところか?
パッション・フィッシュ
92・米・135分
(監・脚)ジョン・セイルズ
交通事故で下半身不随となったテレビ役者の女性が、故郷に戻って生活を始めた。しかし事故のショックからイライラしてばかり、やってくるお手伝いさんにもあたっていた。そんな時新しいお手伝いさんがやってくる。
なかなか病人や事故に遭った人の気持ちを分かることは出来ないが、この映画はそんな人の姿を素直に描いている。彼女の絶望した心が伝わってくる一方、映画自体は暗いというほどでなく、うまくバランスを保っている。
パッチ・アダムス
98・米・116分
(出)ロビン・ウィリアムス
実在の医者をモデルにした話。自殺未遂を機に医者を志した男が、ただ病気を治すだけでなく、患者とのコミュニケーションを大切にして心のケアもしようと、ピエロの格好で子供たちと接するなど、型破りなことをやりはじめた。
実際のモデルがいるということで現実味があり、彼の生きる姿にすごい人がいるものだと感動感心。
バットマン
89・米・127分
(監)ティム・バートン、(出)マイケル・キートン、ジャック・ニコルソン、キム・ベイジンガー
ゴッサムシティの平和を守るため、悪人を成敗していたバットマンの前に、極悪人のジョーカーが現われた。彼は謎の毒物で街を恐怖に陥れようとしていた。
映像面においては良い出来で、暗いゴッサムシティの様子が見事に描かれている。内容はこんなものだろうが、ジョーカーとの対決に迫力を感じなかった。
バッファロー’66
98・米・113分
(監・脚・出)ヴィンセント・ギャロ
刑務所を出たばかりの男が、一人の女性を脅迫し、連れまわし始めた。彼の両親や彼を売った仲間のもとを回るうち、女性に不思議な感情が沸いてくる。
最初のトイレのシーンから女の子を誘拐し、トイレを済ますまで、なっていません。結局立ち小便するなら最初にしとけ。また親が歌を歌うシーン、ボウリングで踊るシーンなど何のことか分からない。ダウンタウンの松ちゃんが日経エンターテイメントで連載している映画評で、最初誰が見ても立ち小便しとけよ、と思うのにやらせないところが面白いと書いてあったが、確かにそういう見方もありだが、私は全く面白みを感じなかった。
波止場
54・米・107分・白黒
(監)エリア・カザン、(出)マーロン・ブランド
港をしきるボスの悪事を警察にしゃべった男が、何者かに殺された。ほとんどの人は誰がやったか知っているが、それを言うものはいない。ボスのもとで働き始めたボクサーも、最初は知らん顔をしていたが、殺された男の妹と仲良くなるうち、正しい行いとは何かを考え始める。
最初は誰もが無関心で、それは今の私達の心のありように似ている。どこで戦争が起ころうが、犯罪が多くなろうが、自分に被害が及ばなければ知らん振り。だが、こんなことではいけないという気持ちが必ずあって、その気持ちの高まりを徐々に描いていっているこの映画と、自分の希望が重なり合って、ドラマが面白くなっている。
パパは出張中
85・ユーゴスラビア・136分
第2次大戦後のユーゴスラビアで生活する一家を、子供の目を通して語った物語。父の何でもない一言が反政府的ととられたため、父は遠くの地へ飛ばされ働かされることいなった。
最初の歌をハモる部分で少年のことを十分表現しているのは素晴らしい。前半は糾弾された家族の絆を描いてとても良かったが、後半いつのまにか地方に転勤、引越しになって普通の公務員のようになったのは分かりづらいところで、そこで緊迫感が無くなってしまう。その後も悪くはないのだが、大きな話の流れが途切れてしまったあとのだらだら感が出てきたのは残念だ。
パピオン
73・米・150分
(監)フランクリン・J・シャフナー、(出)スティーブ・マックィーン、ダスティン・ホフマン
無実の罪で脱獄不能な孤島の刑務所に入れられた男が、何とか脱出しようと試みるが・・・。
実話の映画化で、昔の刑務所のむごさをきっちりと描いている。そのむごさの割には映画が暗くなっていないのは、スティーブ・マックィーンの愛嬌ある顔と演技のおかげ。内容は中盤まではしっかりしていたが、さすがに終盤は長く感じたので、少々減点。
パブリック・アクセス
93・米・87分
(監)ブライアン・シンガー
小さな町に一人の男がやってきた。彼はケーブルテレビで、どうすれば町が良くなるかいろいろな人から意見を聞くという番組を始める。
画面がとてもきれい。マイナーものとは思えず、大作には許されないマイナーならではの映像表現もあり、つくりは良い。話は最初から妙な方向に。ケーブルテレビの番組枠を買うってすごい。そこから町の人の意見を聞いて、いろんな方向に話が発展できるのに、終わりは尻すぼみ。何でああなるのか分かりません。
バベットの晩餐会
87・デンマーク・102分
デンマークの小さな村に住みメイドをしていた女性が、宝くじをあてた。彼女はそのお金で豪華な食事を村人にご馳走することにし、高価な食材を手に入れ、自ら腕を振るいはじめる。
食べ物に関する映画は概して良いものが多いが、これは特に良い。料理もおいしそう。”心のこもったおもてなし”を見事に描いた映画。
ハムナプトラ 失われた砂漠の都
99・米・125分
(出)ブレンダン・フレイザー、レイチェル・ワイズ
太古の昔に栄えたハムナプトラの遺産を捜し求めていた男が、ついにそのありかを見つけ出した。しかしそこに生き埋めにされていたミイラがよみがえり、彼らを襲いはじめた。
最初から最後まで同じ調子で、全体的に安っぽさが漂い、大したヤマ場もなく終了。
ハムレット
96・英・243分
(監・脚・出)ケネス・ブラナー、(出)ケイト・ウィンスレット
シェイクスピアのハムレットの映画化。デンマークの国王が死に、その弟が新国王になった。しかし死んだ国王が亡霊として現われ、息子であるハムレットに驚くべき事を告げた。
ちょっと微妙な出来。というのも舞台に近い台詞や人の動きで映画にしているから、それなら舞台でいいじゃないと思えるところが結構あるからだ。一人でわめき散らすところや、ぴったりのタイミングで人が登場するなど、映画としたら不自然。そのほか演技やつくりなどはまずまず。
ハメット
83・米・97分
(監)ヴィム・ヴェンダース
元探偵でその経歴を生かした探偵小説を書いている男のもとに、以前の相棒がやってきた。そして中国系少女探しの協力を求めてきた。
つくりはまずまずだが、盛り上がりに欠ける私立探偵もの。とてもタイミングの良い出来事の連続と、主人公の特徴のなさ、ラストなど、初級者向けといった感じがする。
ハモンハモン
92・スペイン・93分
(監)ヒガス・ルナ、(出)ペネロペ・クルス
大手下着メーカーを経営している父母の息子が、素性の良くない女性に恋をした。そのため母親が猛反発、裏工作をはじめるのであった。
ペネロペちゃん初映画主演作品。ヴェネチア映画祭で銀獅子賞をもらったそうなので見てみると・・・・・、完全なメロドラマでベタベタコテコテの内容。メロドラマに対する嘲笑とかがあるのかと思ったら、そうでもなし。一体何でこんな映画が賞をもらったのでしょうか?
薔薇の名前
86・(英語)・132分
(監)ジャン=ジャック・アノー、(出)ジョーン・コネリー、クリスチャン・スレイター
1327年北イタリアの僧院で謎の死亡事件が起こった。その動揺の最中に真実を探る目を持ったイギリスの修道士がやって来た。
中世の僧院を舞台に猟奇殺人の謎を解くといった話で、つくりはしっかりしているし、内容も宗教に対する批判精神があり文句ない。ただふと思ったのは、シャーロック・ホームズのように人間誰しもが持つ復讐心や欲望から事件が起こっているという方が、素直に面白いと感じるな。好みの問題かもしれないけど。
パリ、14区、夜。
94・仏・109分
(監)クレール・ドニ
パリに住む叔母を頼りにリトアニアから美しく若い娘がやってきた。ただ思っていた仕事は見つからず、イライラは募る。そんな中、老婆を狙った連続殺人事件が起こっていた。
ミステリーっぽくなく殺人事件を絡ませるという点はいろいろ応用が利きそうで、その点は良いのだが、主役と思っていたお姉ちゃんは、かわいいだけで大した魅力もなければ何事か起こるわけでもない。普段の生活を描くというのは結構だけれども、最後まで何も無しというはものたりない。ベタベタに恋愛の要素でも入れてくれれば、もう少し流れが出たような気もするが、雰囲気は悪くなるか。
巴里祭
1933・仏・92分・白黒
(監・脚)ルネ・クレール、(出)アナベラ、ジョルジュ・リゴワ
7月14の革命記念日でにぎわう巴里で、近所に住む男女が恋をした。そんな彼らを取り巻く巴里の人々が、彼らの恋の行方を変えていく。
のんきな巴里っ子たちを描いたコメディで、物語の筋を追うというより、逆に主人公以外の人たちが主人公の周りでわいわいがやがやするという、あまり見ないつくりになっているところが面白い。逆に主人公らの話に特別良いところがあるわけではないので、力んで見ると少々期待はずれになるだろう。
パリス・トラウト
92・米・99分
(出)デニス・ホッパー
小さな町で商売を営む男は、妻に暴力をふるうわ黒人を差別するわの荒くれ者だった。そんな彼が、狂暴化してしまう。
最初は恐水病(狂犬病のことらしい)の話かと思って、次は夫人の話かと思い、最後は安っぽいスリラーになっておしまい。展開は「わらの犬」に似ている。
巴里の屋根の下
30・仏・92分・白黒
(監・脚)ルネ・クレール、(出)アルベール・プレジャン
路上で歌を歌って、その譜面を売っていた男が、一人の女性を好きになった。しかし美人の彼女を好きな男は他にもいた。
ルネ・クレール監督の初トーキー(音声)作品。内容は人情を描いているのだが、登場人物の描き方が不十分で訴えかけてくるものはなく、面白味に欠ける。
パリのレストラン
95・仏・95分
パリで30年店を開いていたレストランが閉店することになり、最後の食事が供されることになった。そこに集まった人々を描く。
最初は我慢と思って見ていたが、それが苦痛に変わるのに時間はかからなかった。嘘っぽい会話と言動の連続。浮浪者連れてきちゃいかんだろう。
バルカン超特急
38・英・98分・白黒
(監)アルフレッド・ヒッチコック、(出)マーガレット・ロックウッド、マイケル・レッドグレーヴ、ポール・ルーカス
列車に乗っていたはずの老女が消えた。不思議に思った女性がいろいろ聞いてまわるが、誰もそんな老女のことを知らないというのであった・・・
列車サスペンスだろうと思いつつ見ると、あれ、違うのかなー、やっぱりそうか、ってな話の展開。
明るい感じがするサスペンスで、今の目で見ると少々ぬるいが、逆に言うと幾多と作られた娯楽作品のお手本みたいな映画。サービス精神も一杯だ。
ヒッチコックによく出てくる、世間話をするふたり、コメディ調の映画ならどこでも出演可能なところにも注目したい。
ヒッチコックを世界に押し出し、娯楽作品の裾野を広げたとも言え、その点も考慮したいところだが、今回はこの映画を見た面白さだけを点数にして星三つ。
バルスーズ
73・仏・113分
(監)ベルトラン・ブリエ、(出)ジェラール・ドパルデュー、ミュウ=ミュウ
車泥棒や強盗を繰り返して生活している若者二人が、金と楽しいことをもとめていろんなところを転々とする。そして誰とでも寝るが不感症の女や、出所したてのおばさんと出会う。
無軌道な若者を描いた映画が、フランスには多いね。これもその一本で、いろんな悪さをしつつ、それにともなったトラブルを中心に活気づいて話が展開するのだが、途中のおばさんが出てきてから話のトーンが変わり、なんだかよく分からない話になった。もともと筋がある話ではないので、登場人物のやることに納得できなくなると、急につまらなくなる。
「美しすぎて」の監督なんだね。そっちは面白かったので、お薦めします。
パルプ・フィクション
94・米・155分
(監・脚)クエンティン・タランティーノ、(出)ジョン・トラボルタ、サミュエル・L・ジャクソン、ブルース・ウィリス、ユマ・サーマン、ティム・ロス
食堂でアベックが強盗をたくらんだ。そこにたまたま居合わせたギャングの殺し屋は、その日もさまざまなトラブルに巻き込まれ、ようやく一息ついたところだった。
最初から最後まで文句の無い出来。特にサミュエル・L・ジャクソンは最高。仕事が無かったジョン・トラボルタの、のほほんとしたお馬鹿加減と、ストーリーのお馬鹿さも見事に合っている。
バロン
89・米・126分
(監・脚)テリー・ギリアム
アラブの兵に包囲された町を解放するため、一人の老人が現れた。彼はこの戦争のそもそもの原因が彼にあるとし、彼と彼の仲間のかつての活躍を披露し始めた。
「ロスト・イン・ラマンチャ」を見てこの映画を知り、借りてみた。さすがテリー・ギリアム、いろんなアイデアが一杯で、最初のうちはごちゃごちゃした感じだったが、後半もこれでもかというくらい凝っていて、少々あきれた感じで、良くやったものだと思える。制作費は75億円だそうで、当初の予算の2倍にもふくれあがったというのもよく分かる。内容自体悪くはないが、作り話というかおとぎ話なので、盛り上がりには欠ける。
ハワーズ・エンド
92・米・143分
(監)ジェームズ・アイヴォリー、(出)ヘレナ・ボナム・カーター、アンソニー・ホプキンス、エマ・トンプソン
美しい風景の別荘ハワーズ・エンド。その別荘を所有する一家と、二人の姉妹の一家は、仲たがいをしながらも、付き合っていた。そして一人の貧しい青年との関わりが彼らの境遇を変えていく。
原作はE・M・フォスター。美しい映像と音楽、そして出演している俳優にとっても彼らの代表作と呼ぶにふさわしい出来。とくに二人の姉妹のぺちゃくちゃ話すテンポがよく、男性側と好対照になっている。終わりの場面は、あの程度なら・・と、少々物足りなく感じた。
ハンガリアン
77・ハンガリー・110分
(監)ゾルタン・ファーブリ
第2次大戦中、ハンガリーからドイツの農場に出稼ぎにきた一団の姿を描く。
”愚かで食いしんぼであることを別にすれば、われらハンガリー人は全く純情な国民だ、希望よ われらに扉を開け”、という言葉で始まるこの映画、内容は地味だが、当時の普通の人たちの姿をしっかり描いている。「木靴の樹」とまではいかないまでも、それに類するヨーロッパ映画の伝統を感じさせる一本。またハンガリー映画といってパッと思い浮かぶものはないし、そもそもハンガリーってどんな国かよく知らない私にとって、ハンガリーを代表する一本と言えそう。
バンディッツ
97・独・109分
刑務所でロックバンドをしていた4人組が脱獄した。彼女らは人質を取って、逃亡しながらライブをし、レコード会社からデビューすることに。
最初のうちはぼちぼちだが、逃亡して渋滞に巻き込まれ、みんなにサインを求められるシーンを見て、そんなわけ無いでしょ、とかなり見る気が喪失。最初の人質を取って逃亡するシーンで、最初銃鉄をあげてるのに、次のシーンでなぜか戻ってます。
ハンナとその姉妹
86・米・106分
(監・脚・出)ウディ・アレン、(出)マイケル・ケイン、ミア・ファロー、ダイアン・ウィースト、キャリー・フィッシャー
三人姉妹の長女の旦那が、一番下の妹に夢中になってしまう。そこに長女の元旦那が加わって、ゴタゴタし始める。
2度目か3度目。なのに最初のうちは分からないってある意味すごいなウッディ・アレン。話の筋よりも会話で楽しませる映画は、しばらくするとその会話を忘れてまた楽しめるのがいいところ。ゴダールなんかも、確かに見たけど・・・ってことが多く、その都度それなりに楽しめる。で、内容は典型的なウディ・アレンのどうしよう、どうするの?ってな痴話の連続だが、相変わらず楽しい。
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