シー・オブ・ラブ 98・米・113分
(出)アル・パチーノ

詩が書かれた恋人募集の広告を新聞に出した男が、次々と殺された。そこで犯人探しのため刑事が恋人募集の広告をだし、レストランで指紋を取ることにした。そこで刑事は一人の女性と出会う。

犯人がバレバレなのに、うだうだと恋の話が多くかなり退屈。せめて女性くらいもっとかわいい人を使えばいいのに。







シーズ・ソー・ラヴリー 97・米・96分
(出)ショーン・ペン

ごろつき男の彼女がレイプされてしまう。怒り狂った男は復讐するが、捕まってしまう。そして時が流れ、戻ってきた彼が直面した現実とは・・・。

馬鹿純情な男の姿をショーン・ペンが熱演している。が、彼に共感できるところはなく、ショーン・ペンの演技が逆に鼻につくように感じた。








JFK 91・米・188分・白黒
(監・脚)オリヴァー・ストーン、(出)ケヴィン・コスナー

ケネディ大統領暗殺の真相を求めて、地方検事は執拗に検証を重ね、事件の全容を解明しようと試みる。

主役が検事ということで、事件当日に焦点が集まっていて背後関係に関しては追求してないのだが、それでも事件が事件だけに真相を知りたいという私たちの欲求をかき立てる出来にはなっている。ただ残念ながら、真相究明というところまでいっていない。では犯人は誰か、ケネディ家とマフィアのつながりを考えれば、マフィアによる復讐と考えるのが妥当だと思うがどうなんだろうか。








ジェイコブズ・ラダー 90・米・113分
(監)エイドリアン・ライン、(出)ティム・ロビンス

ベトナム戦争当時配布された薬には恐るべき副作用があるのではないかという疑惑が浮上、政府はそれを否定するが・・・。

現実と虚構を織り交ぜた構成で、騙された気にもなるが、実際そうなのかも知れないと思えるほどの無念さも伝わってくる。








ジェルミナル 94・仏・160分
(出)ジェラール・ドパルデュー

原作ゾラの小説の映画化。低賃金と労働環境の悪さに怒った炭坑労働者が団結し、経営者と対決しようという動きが出てきた。それを押さえようとする経営者と、生きるために闘う労働者の姿を描く。

歴史ドラマとしてはまずまずの出来。分かりづらいところがあるのと、女の子が元気と疲労を調子よく繰り返しているところが気になった。それにしても少し前まで炭坑で働いていた人がいたというのも、今では隔世の感がある。








私家版 96・英・84分
(出)テレンス・スタンプ

二流作家として定着していた男が新作を持ってきた。それを読んだ編集者はその内容の素晴らしさを認め、大々的に出版することにした。しかし、編集者の男は彼自身しか知らない内容があることに気付く。

謎解きの要素はほとんどないが、おしゃれな会話ときっちりしたストーリー展開はとても良い。プロの技術を入れているところも良い。













シクロ 95・べトナム・128分
(監)トラン・アン・ユン

ホーチミン市でシクロと呼ばれる輪タクを走らせてお金を稼いでいる男がいた。ただその輪タクは借り物で、収入のいくらかは元締めに払わねばならなかった。そんな彼がシクロを盗まれ、金のために悪事に手を染めるきっかけになってしまう。

映画祭に出品されるような映像とつくりはとにかく頑張っていて、監督の並々ならぬ意気込みを感じる。ものを燃やす場面なんてよくまあ街中で燃やしてるなあと感心するし、人も燃えて役者も大変。ただ内容は映像面に重点を置きすぎた感じで、会話が少ないせいか登場人物の気持ちがいまひとつこちらに伝わってこなかった。格好いい男に関しても、シクロ運転手との絡みの中で描いた方が良かったろう。



















死刑台のエレベーター 57・仏・92分・白黒
(監・脚)ルイ・マル

社長婦人と一緒になりたいがために、青年医師は綿密に計画された殺人を実行する。しかし思わぬところで狂いが生じる。

結構有名な映画だから期待して見たら、地味な内容。もともとの計画自体が完全犯罪というより行き当たりばったりという感じで、ハラハラドキドキもしなかった。それは今ではあまりにも使われている手法なので、新しさを感じなかったためだろう。







始皇帝暗殺 98・中・168分
(監・脚)チェン・カイコー(出)コン・リー

裏切られ母国を秦に滅ぼされた姫が、殺し屋を雇って後の始皇帝を暗殺を依頼する。

服装やセットは良いが、登場人物が分かりづらく、その行動も分かりづらいので、話も分かりづらい。最後の暗殺の場面も現実離れしているように見えた。







地獄に堕ちた勇者たち 69・伊・155分
(監・脚)ルキノ・ヴィスコンティ

戦前のドイツで、鉄鋼で資産を築いた男が殺された。遺産をめぐって一族が争うなか、ナチスの部隊間でも利権を巡って争いが起こる。

陸軍と突撃隊の違いが全く分からない。登場人物の名前もよく分からない。後半は冗長。







地獄の黙示録 79・米・147分
(監・脚)フランシス・F・コッポラ、(出)マーロン・ブランド、ロバート・デュバル

ベトナム戦争下、エリートの道を歩いてきたカーツ大佐が狂気にかられ、ベトナム奥地で彼を熱狂的に支持するベトナム人と王国を築いたという。事の発覚を恐れた米軍部は彼の暗殺をはかり、ウィラード大尉を送りこむ。

普通の戦争映画で描かれるものに、カーツ大佐という特殊な存在を加えることによって、その枠を一段広くしている。また、登場人物はイッちゃっている人が多いが、そうだったのだろうと思える説得力はある。ベトナム戦争の映画は多いが、私の中では全体として当時の雰囲気を一番感じることができる映画。


















シザーハンズ 90・米・98分
(監)ティム・バートン、(出)ジョニー・デップ、ウィノナ・ライダー、ダイアン・ウィースト


手がはさみの男が普通の家庭にやってきて、近所で評判に。

変な話だが、いかにもティム・バートンらしい、おとぎ話と大人も楽しめるコメディの混じった話になっている。
特に剪定した植木が並ぶ町並みは印象的で、コミカルな映像としてのセンスがいいし、ちょっとしたことで町並みの印象が変わるというのは興味深い。


















詩人の血 30・仏・51分・白黒
(監・脚)ジャン・コクトー

詩人ジャン・コクトーが映像で詩的な表現を試みる。

前半は不思議な映像に魅了されたが、後半は大したことがなかった。特に物語と呼べるものはない。












七年目の浮気 55・米・104分
(監・脚)ビリー・ワイルダー、(原作・脚)ジョージ・アクセルロッド、(出)マリリン・モンロー、トム・イーウェル

ニューヨークのアパートに住む一家の、奥さんと子供が夏休みの避暑で出かけた間に、旦那と上の階にやってきた女性とが知り合いになった。旦那は必死に誘惑に抵抗するが・・・。

おやじの馬鹿な妄想全開コメディ。男性の憧れとしてのマリリン・モンローが見られる映画で、マリリンの可愛さ満点。ゆえに星も満点。内容自体は3点ほどだが。










十戒 56・米・228分

旧約聖書の「出エジプト記」に描かれた聖者モーゼの物語。

内容自体はそう変えようがないのでおいといて、つくりは大掛かりだがハリウッドで作りましたよ、みたいな所が多々ありいまいち。









シックス・ストリング・サムライ 98・米・91分

核戦争後の荒廃した世界を旅する男が、やってくる敵を剣とギターでやっつける。

子連れ狼がマッド・マックスの世界でロックをするという無茶な話。ソ連兵を倒すなどというお馬鹿なところは良いが、旅の過程に物語がないし、大したオチもない。







6デイズ/7ナイツ 98・米・101分
(出)ハリソン・フォード

南海の小島が連なるリゾート地でパイロットをする男が、新婚間もない女性を乗せて飛行中、嵐に巻き込まれる。不時着した島は悪党どもの拠点だった。

つくり内容ともお粗末。敵から逃れるという映画なのに、その敵自体がしょぼい。








シティ・オブ・エンジェル 98・米・114分
(出)ニコラス・ケイジ、メグ・ライアン

天使が女医に恋してしまう。彼女と一緒にいたいと願い、天使は永遠の命と引き換えに、生身の体を手に入れる。

アイデアをパクってハリウッドの恋愛ものの型にいれただけの映画。自分のことしか考えていないのだったら、別に人間でもいいじゃないと言いたくなる。








シティ・ヒート 84・米・98分
(出)クリント・イーストウッド、バート・レイノルズ

一癖も二癖もある刑事と私立探偵の男が、カンザスの街にはびこるマフィアどもをやっつける。

最初のシーンでこの映画の質と内容が分かる。どたばた刑事もので映画としたら物足りない。お気楽に見るならまあ問題ないところだが。








死の収穫 92・米・91分

小さな町で大勢の大人が殺されるという事件が起こった。それを調べに来た新聞記者が、町の子供の不審な行動に気付く。

地味めのホラー。子供が怖がらせ役なので、迫力がない。つくりは普通。











シベールの日曜日 62・仏・116分・白黒

戦争で心に傷を負った男が、ある日孤児院にいる少女と出会う。その少女と日曜日ごとに会うようになったが、周囲の人は二人の関係に疑惑を持ち始める。

地味なドラマながら、しっかりした話の内容。疎外されたと感じている二人がひそかに会うという設定は、結構応用が利きそうだ。子供が大人染みすぎていたのは、ちょっと気になったが、孤児院で早熟だったとしておこう。














市民ケーン 41・米・119分・白黒
(監・脚・出)オーソン・ウェルズ

新聞社を経営し莫大な富と権力を築いた男が死んだ。彼の死ぬ間際に残した”バラのつぼみ”という言葉にはどんな意味があるのだろうか。ジャーナリストが彼の実像に迫る。

誰もが認める傑作。オーソン・ウェルズが25歳の時の作品というのもすごすぎ。







ジャーニー・オブ・ホープ 90・スイス・112分

トルコから豊かな生活を求めてスイスへ向かった一家の、厳しくつらい旅を描く。

一生懸命何とかしようとする姿に素直に感動。異国という言葉を思い出しながら、土地を離れた人達の苦労をほんの少しだけ分かった気がした。







ジャイアント・ピーチ 96・米・79分

継母にこき使われている少年の庭にある桃の木の桃が、突然巨大化した。少年はその桃に乗って虫たちとともに冒険に出かける。

子供向きの映画。つくりはまずまず。








シャイニング 80・米・143分
(監)スタンリー・キューブリック、(出)ジャック・ニコルソン

冬になると雪に覆われ世間から孤立してしまうコロラドのホテルに、小説家とその家族が冬の間の管理の仕事をするためにやって来た。ただそのホテルでは、以前同じ仕事をしていた男が家族を殺し、自分も自殺するという事件がおきていた。

原作スティーブ・キング。水がどっと流れてくる場面や、雪の庭迷路の場面など映像は美しい。しかし後半どうにも説明がつかない場面があり、終わりも納得がいかない。原作では建物がもっている不吉な空気が狂気に走らせるというものだったのだが、分かりづらいと監督が無視したので物語がうまく行かなかったようだ。









シャイン 95・オーストラリア・105分
(出)ジェフリー・ラッシュ

実在したピアニストをモデルに、彼の青年期の頑張りと、心の病を患ったあとまたピアノを弾き始める姿を描く。

人間何か一つに打ちこむ姿を素直に表している。まさに芸術家。心の病に急になっていてその部分は描かれていないが、極限まで追い詰められた生活をしていれば倒れても不思議ではない。それにしてもこの一本で一気にスターになったジェフリー・ラッシュは、演技派俳優の鏡だ。







ジャスティス 79・米・118分
(出)アル・パチーノ

手の焼ける被告を何人も受け持ち、忙しい日々を送る若手弁護士のもとに、意外な人物から依頼がまいこんできた。

裁判官が法廷で銃をぶっ放すという、ありえない場面が目白押しだが、次から次へと事件が起きていくので、まずまず楽しめた。








ジャッカル 97・米・125分
(出)ブルース・ウィルス、リチャード・ギア

謎の殺し屋ジャッカルが動き出したという情報をつかんだFBIが、彼を唯一知る獄中の男に捜査の依頼をした。

殺し屋の周到な準備とハイテク機器は見ごたえあり。後半お約束の1対1の戦いがあるが、それなりに頑張っているように見えた。







ジャッキー・ブラウン 97・米・155分
(監・脚)クエンティン・タランティーノ、(出)パム・グリアー、サミュエル・L・ジャクソン、ブリジット・フォンダ、ロバート・デニーロ

銃の違法売買で儲けた金を国外の銀行に預けていた男の、金の運び役をしていたスチュワーデスのジャッキー・ブラウンが捕まった。男のほうの逮捕を本命にしていた警察は、協力しなければ刑務所に入れるとジャッキーを脅しはじめる。

話の筋とはあまり関係のないところ(車で音楽を聴いているところや、銃を構えているところ)の、まの取り方がタランティーノっぽくて良い。サミュエル・L・ジャクソンの勢いある演技もすばらしい。また最初の事件が地味なのも好き。







ジャック・サマスビー 93・米・113分
(出)リチャード・ギア、ジョディ・フォスター

南北戦争で死んだと思っていた夫がもどってきた。以前よりもやさしく思慮深くなった夫を、妻は次第に別人ではないかと疑いはじめる。

双子や幼い時親と生き別れたというならまだしも、大人が別人と間違えるなどということが起きたら大変だ。それも妻まで。後半は愛と裁判が出てきて、典型的なダメダメアメリカ映画に。













邪魔者は殺せ 47・英・115分・白黒
(監)キャロル・リード、(出)ジェームズ・メイソン、キャサリン・ライアン、ロバート・ニュートン

北アイルランドで地下結社をつくり活動している男たちが活動資金を得るため、銀行強盗を計画する。

キャロル・リード監督と言えば「第三の男」が有名だが、期待しすぎで見たためか推理サスペンスと思いこんで見たためか、期待したほどではなかったが、「邪魔者は殺せ」の方は名作だと知ってはいたものの別段期待もせず見たら、とても面白かった。こちらの逃げる人の方が悲壮感があったし、周りの人たちのいかにもイギリスっぽい描かれ方も好き。















シャロウ・グレイプ 94・英・92分

仲の良い3人組がルームメイトとして暮らしていたが、部屋に空きができたのでもう一人ルームメイトを募集した。そこにやって来た男が、大金を残して死んでしまった。その金が3人の友情を壊していく。

何で強盗犯がルームメイトを探すかね。普通ひとりでいるでしょ。最初から最後まで不自然な行動の連続で、見ていてむなしくなった。










ジャンク・メール 96・ノルウェー・83分

郵便配達の男が女性の部屋に忍び込んだ。その女性はトラブルを抱えており、そのトラブルに男が巻き込まれる。

つくりはまずまずだが、出だしの内容とタイトルから、もっと郵便に関係した内容かと思ったがそうでなく、中盤から金の絡んだサスペンスになり、内容はいまいち。












ジャンヌ・ダルク 99・仏米・157分
(監)リュック・ベッソン、(出)ミラ・ジョヴォヴィッチ、ジョン・マルコビッチ

15世紀うら若い女性ジャンヌが軍を率いて英国軍と戦い、輝かしい戦果を上げた。しかし民衆の彼女への熱狂的な支持を好まぬ味方から嫉妬の目で見られ始め、ついには孤立してしまう。

ミラ・ジョヴォヴィッチの演技に感動。こんな子だったら私もついて行っちゃいます。内容に関しては特別というほどではないが良い。また最後少々疑問を感じるが、何と言ってもミラ・ジョヴォヴィッチ、彼女の演技で星ひとつプラス。














ジャンヌ・ダルク裁判 62・仏・65分・白黒

ジャンヌ・ダルクが裁判で裁かれる様子を資料をもとに忠実に再現しようとして作られた映画。


実際そうなんだろうと思える内容ではあるが、裁判だけを描いていてそのほかのことは描いてないので、興味が沸くということは無かった。














上海ルージュ 95・中・104分
(監)チャン・イーモウ、(出)コン・リー

一人の少年が親元を離れ、マフィアの下っ端として働くことになった。そして囲われている女性の召使として働き始める。そんなときマフィアで抗争が起きる。

つくりは良い。主役である少年がものを見る立場に終止し、そこから人間模様を描こうとしているのだが、召使についた女性はつんつくしているだけだし、抗争もぴんと来なかった。















十月 1928・ソ連・109分・白黒
(監・脚)セルゲイ・M・エイゼンシュテイン

1917年のソビエト革命の奇跡を描く。

当時の革命を経験した人たちが多数参加したということで、歴史を残そうという気概は伝わってくる。内容についてはプロパガンダとまでは行かないが、社会主義革命万歳みたいなところがあるので、面白いと言うほどではなかった。また、参加した人の顔を映すシーンがやたらとあり、私としたらもっと街並みと当時の風俗を映して欲しかった。ただ名場面も多く、特に軍使として赴くシーンは、軍使の心細さと恐怖を実感できた。











シュウシュウの季節 98・中・99分

政策により親元を離れ、辺境の草原で放牧の仕事についた少女、半年で帰れると思っていたのが、いつまで経っても帰ることができない。そして彼女は帰るために、自分の体を預けて有力者に近づいていく。

日本の感動もののようなつくりで、内容つくりとも普通なのだが、画面の構成を作りすぎているのが原因だろう、それが内容と絡まって嘘っぽいというか、白々しく感じる。









終着駅 53・米、伊・72分・白黒
(監)ヴィットリオ・デ・シーカ

ローマにやってきたアメリカ人女性が、イタリア人青年と別れ話になった。青年は強く出るが、すぐには忘れられないのであった。

タイトルと古いという以外良いところが見あたらない。大したストーリーもなし。












終電車 80・仏・131分

(監)フランソワ・トリュフォー監督、カトリーヌ・ドヌーヴ、ジェラール・ドパルデュー主演

ドイツ占領下のパリで劇場を経営する男はユダヤ人で、迫害を恐れて劇場地下に身を潜めていた。そんな中で彼の妻である女優主演の劇の準備が進められた・・・

この監督とこの主役二人で悪かろうはずがないが、内容自体は取り立てて良いと思えなかったのは、どの登場人物もあんまり面白味がなかったからだろう。
カトリーヌ・ドヌーヴの役の、ドイツを毛嫌いしているのに表せないという部分が、とても微妙な演技で表されていて、素直に彼女の気持ちが伝わってこないというのもちょっとマイナスか。せめて旦那に対しては愛情やドイツに対する憎しみを表してくれても良かったように思える。
実際の話かどうか知らないが、実際の話だからそうなってしまったのだろうか。















十二人の怒れる男 57・米・95・白黒
(監)シドニー・ルメット

ナイフで殺人を犯した罪に問われている少年を審判している、12人の陪審員の緊迫した議論を描く。

一つの部屋で戦わされる議論の様子だけなのに、この緊迫感。以前テレビで、銃の不法所持者が銃を警察に提出しにきたところを銃の不法所持で逮捕され、有罪か無罪かというのを陪審が話しあっているのを見たが、それだけでも面白かった。実際起こった事件の法廷ドラマと陪審の様子とその結末を描くだけでもかなり面白いと思うが、そんな映画ができないのはなぜだろう。
















自由を我等に 31・仏・84分・白黒
(監・脚)ルネ・クレール、(出)アンリ・マルシャン、レイモン・コルディ

刑務所で人格もない生活を強いられていた男が、脱走した。そして社会に出て成功した。しかし昔の仲間に見つかってしまう。

工業社会の中で、大きな組織の一部となって働く人間を風刺した名作として、かなり期待して見たら、思ったほど風刺が効いてないし、内容自体もさほどではなかった。












祝祭 96・韓国102分
(監)イム・グォンテク、(出)アン・ソンギ、オ・ジョンヘ

ばあさんが死んで、親類縁者近所の人が集まって葬式をする。

「風の丘を越えて」「春香伝」の監督。
韓国版「お葬式」といった内容で、「お葬式」よりはまじめな話。いかにも田舎にいそうな人たちをうまく描いているし、感情の描き方とバランスがうまいなあと思える。当然葬式自体もしっかり描かれている。ただそんな好きなところもなかったし、面白いと思えるほどではなかったので星二つ半。
それにしても普通のばあさんの割に大勢が集まった盛大な葬式だねえ。これが普通なのだろうか。















将軍の娘 99・米・117分
(出)ジョン・トラボルタ

将軍の娘が全裸で殺されているのが発見された。その調査にあたった陸軍の犯罪調査部の男が、彼女の日頃の好ましからぬ素行を知る。

ファザコン娘の情けない話。冒頭の部分は何とか見られたが、謎の人物に襲撃されてからさっぱり面白くなくなった。









情婦 57・米・117分・白黒
(監・脚)ビリー・ワイルダー、(原作)アガサ・クリスティー、(出)タイロン・パワー、マレーネ・ディートリヒ

金持ちの老女が殺され、一人の男が容疑者として捕まった。そして有能だが体調不良の弁護士が彼の弁護を担当することになる。

魅力はないが特徴のある弁護士と、しっかりした話の展開で、法廷サスペンスとしての出来は良いのだが、最後があからさまで、少々興ざめ。マレーネ・ディートリヒの演技は素晴らしい。










小便小僧の恋物語 95・ベルギー・90分

ブリュッセルのアパートに少年が引っ越してくる。彼は同じアパートに住む路面電車の女性に心惹かれ始めるが、幼い頃の事件の記憶が恋をさえぎっていく。

役者はいい味だしてるし、つくりはぼちぼち良いし、マイナー映画供給国の不思議な魅力があるのだが、難点が多すぎ。少年の過去の事件にはかなり無理があるし、終わり方も強引。もう少し煮詰めれば良い映画になっていただろうに。








ショウほど素敵な商売はない 54・米・117分
(出)エセル・マーマン、ドナルド・オコーナー、マリリン・モンロー

芸人一家の山あり谷ありの生活と、華々しいショーを描いたミュージカル。

ミュージカル映画最盛期という印象を受ける派手な衣装と歌と踊りは、宝塚みたい。ただ私としては噴水の場面のようなものをもう少し入れて欲しかった。内容に関しては、マリリン・モンローの役は生きていないし、家族の話もうわべだけという印象は否めない。星一徹みたいな厳しい父があれば、母の思いも生きたろうに。








ショーシャンクの空に 94・米・143分
(監・脚)スティーブ・ダラボン、(出)ティム・ロビンス、モーガン・フリーマン

妻の浮気の現場を目撃したアンディは、酒に泥酔した勢いで妻を射殺してしまう。刑務所送りとなった彼だったが、有能な会計経理士だったことがきっかけで所長とつながりができ、少しづつ自分の要求を実現していく。原作はスティーブ・キング

見終わったあとの開放感と安堵感を味わった。刑務所ものにありがちな、暗さやむごたらしさはあるものの、それがうまい具合に出来てます。いろんな映画アンケートのランキングでタイタニックが上位に出てくるとブーと言う私も、この映画が上位にくると納得。








ショート・カッツ 93・米・189分
(監)ロバート・アルトマン、(出)ジャック・レモン、ティム・ロビンス

多数の主人公の生活を、最初のうちは別々に描きながら、後半ではつながっていくという手法を用いた人間ドラマ。

主要登場人物が10組22人で、ここまで多数の人間を、テレビドラマならまだしも、映画で描こうとするところがすごい。内容自体は地味な物語の寄せ集めだが、関連がつながっていくうちに不思議と充実感が出てきて面白かった。この手の手法を確立した一本と言うことも加えて、満点。







ジョー・ブラックをよろしく 98・米・181分
(出)ブラッド・ピット、アンソニー・ホプキンス

大富豪の娘が街で偶然出会った青年に淡い恋心を抱くが、何事も無く別れてしまう。残念に思っていた彼女の家に、彼が突然現われるが、以前の彼とはどうも違うような。

死神を使うという設定ながら、内容は基本に忠実なドラマ。最初の普通の青年とのさわやかな恋と、その後の上流社会でのゴージャスでおしゃれな恋、二度おいしいといったところです。







処女の泉 60・スウェーデン・88分
(監)イングマール・ベイルマン

山間に住む一家は信心深い生活をしていたが、娘が遠く離れた教会に行く途中に暴漢に襲われてしまう。

最初出てくる妊娠した娘が主人公かと思いきやそうではなく、少々分かりづらい役なのはいただけないし、妊娠したおなかがモロ詰め物っぽいところは気になったが、役者の演技は素晴らしく、内容も甘くなくてとても良い。








シラノ・ド・ベルジュラック 50・米・112分・白黒
(監)マイケル・ゴードン、(出)ホセ・フェラー

パリで一番の剣士で詩人の男の欠点は、鼻がとても大きいことであった。そのために好きな女性に告白できず、逆に好きな女と他人の男の恋の手助けをしてしまうハメに。

つくりは悪くはないが、あまり特徴もなく、主人公の描かれ方が少々平板な印象を受けた。90年のを見ましょう。








シラノ・ド・ベルジュラック 90・仏・139分
(出)ジェラール・ドパルデュー

時は中世フランス。剣と文才を兼ね備えたシラノは、ひとりの女性に恋してしまう。しかし自分の巨大な鼻にコンプレックスを持つ彼は、彼女に告白する勇気を持てずにいた。

名作戯曲の映画化で、素直な内容を豪華セットで盛りたてている。ジェラール・ドパルデューがハマリ役。











白雪姫 37・米・86分

ディズニーアニメの初期代表作。

内容が白雪姫だから星三つだが、つくりは素晴らしく名作と言っていい。白雪姫は微妙な顔立ちでちょっと笑える。
















知りすぎていた男 56・米・120分
(監)アルフレッド・ヒッチコック、(出)ジェームズ・スチュアート、ドリス・デイ

モロッコを訪れていた夫妻が、怪しげな男から声をかけられた。そしてそれがもとで、トラブルに巻き込まれてしまう。

いくら何でも子供が場所を教えちゃうのは問題ありで、そこらから全くあり得ない展開でつまらなかった。。タイトルが有名なだけに、このつまらなさは意外だった。











死霊伝説 79・米・111分

小さな町の離れに建つ一軒屋に、冷たい大きな木箱が運び込まれた。そして町では吸血鬼のものと思われる、連続殺人事件が起こり始める。

きっちりできているホラーといった印象で、グロテスクな場面に頼ることなく時にドッキリする怖さがあった。家と吸血鬼の親玉の暗くおぞましい様子は伝わってきたが、その関係は分からなかった。







死霊のえじき 85・米・102分

ゾンビが地上を支配し、わずかに基地に残った者でゾンビ対策の研究を行なっていた。しかし警備を任されたものと研究するものとの間の対立が、次第に大きくなっていく。

どこかで見たような登場人物だが、彼らを中心に物語がきちんと展開するので、内容は良い。所々にでてくるきつめの映像と地味なゾンビのバランスも取れている。しかし人間に食らいつくときの力はすごいのに、金網は破れないのかねぇ・・・。







白い嵐 96・米・126分
(出)ジェフ・ブリッジズ

帆船の訓練航海に出た若者が、次第に船乗りとして成長していく。そんな中で、大嵐に遭遇してしまう。

嵐の場面は迫力があるし、全体的な作りもまずまず。だが物語が地味というか、いかにもといった内容。最後の鐘をならすシーンは勘弁して。







白いドレスの女 81・米・113分
(出)ウィリアム・ハート

やる気がなくヘマを繰り返す弁護士が一人の女性と出会う。愛のない結婚生活を送る彼女は、弁護士と一緒になるため夫の殺害を計画する。

無理ありすぎ。男のものをくわえた瞬間に姪っ子が下りてくるなんて興ざめもいいとこ。主人公に華もないし。







新・明日に向かって撃て 79・米・112分

「明日に向かって撃て」の二人の若き日を描く。

前作の主演二人は出ておらず、若者二人の悪さを描いているだけ。つくりは悪いとは言わないが、そもそも「明日に向かって撃て」でさえ追跡されてからが面白かったのに、今回はそれがないから、何の特徴も無い映画に。







新・動く標的 75・米・108分
(出)ポール・ニューマン

私立探偵の男が、以前ちょっとだけ付き合っていたことのある女性から依頼を受けた。依頼の内容は彼女を恐喝している男を止めることだったが、調べていくうち、旧家であるその女の家庭の問題が浮かび上がってくる。

前作同様、探偵が働きかけるというより、話が勝手に進んでいくといった内容。どんな秘密があって、誰が何をしてようとも、全然あつくなれない。前作よりは登場人物が分かりやすかった。












真実の瞬間(とき) 91・米104分
(監)アーウィン・ウィンクラー、(出)ロバート・デ・ニーロ、アネット・ベニング、マーティン・スコッセシ

共産主義者を排除すべく始まった赤狩りは、ハリウッドの映画業界にもやってきた。売れっ子監督であったデヴィッド・メリルは、大戦中ソ連を助けようという集会に顔を出したというだけのことで、共産主義の疑いをかけられてしまう。

当時の様子を素直に描いていて(予想以上の展開はなかったが)、赤狩りのひどさが十分伝わってくるし、こういった悪者を仕立ててやっつけるというやり方がアメリカ人の悪弊だと痛感させられる。
前にも書いたかもしれないが、PBS(アメリカの公共テレビ)でFBI長官フーバーのドキュメンタリーを放送していて、とても良い出来で面白かった。この時代を知る上で欠かせないとんでもない悪人なので、興味ある人は探して見てね。












真実の行方 96・米・131分
(出)リチャード・ギア、エドワード・ノートン

ひとりの青年が司教殺しの容疑者として起訴された。多くのメディアの注目を浴びる中で、有能な弁護士が彼の弁護を無償で引き受け、さまざまな手を用いて彼の無実を証明していくが・・・。

裁判サスペンスもの。つくり内容は普通だが、はらはらどきどきが仕事のストレスに近いものがあるような気がした。













紳士は金髪がお好き 53・米・91分
(監)ハワード・ホークス、(出)マリリン・モンロー、ジェーン・ラッセル

金がすべてで金持ちの男しか興味のないダンサーはだだ今婚約中。彼女は仲間のダンサーと一緒にパリへ旅行することになったが、その船旅でも金持ちを誘惑しようとするのであった。

「ダイアモンドはベストフレンド」という名曲はあるものの、そのほかの内容と歌の場面は今ひとつ盛り上がらない。またジェーン・ラッセルの役がどうもつかみ所がないので、もっと特徴のある性格でも良かったと思う。













ジンジャーとフレッド 85・伊・128分
(監・脚)フェデリコ・フェリーニ、(出)ジュリエッタ・マシーナ、マルチェロ・マストロヤンニ

以前コンビを組んでいた男女が、クリスマスのテレビ特番で30年ぶりにコンビを組むことになった。彼らの芸は再び輝きを取り戻すのだろうか。

テレビ番組の舞台裏とった番組があるが、その手の映画で、主役二人はさすがに歳できつい。ほのぼのとした空気は出ていたが。











シンドラーのリスト 93・米・195分・白黒
(監)スティーブン・スピルバーグ、(出)リーアム・ニーソン

事業家のシンドラーは、迫害を受けているユダヤ人を工場で働かせ、多額の富みを持つようになった。しかしユダヤ人の迫害は激しさを増し、彼の工場で働くものまでも強制収容所に連行しようとし始めた。そんなナチスのやり方にシンドラーは抵抗しようと試みる。

実話をもとに、迫害のむごさとそれから逃れようとする人、助けようとする人の努力を、できる限り忠実にあらわそうとしている。そのため物語の展開が少々遅いが、それを覚悟して作られている点は評価したい。















審判 63・(英語)・118分・白黒
(監・脚・出)オーソン・ウェルズ、(出)アンソニー・パーキンス、(原作)フランツ・カフカ

朝起きたら見ず知らず男が現れ、何の罪を犯したか告げられないまま、逮捕するという。逮捕された男は無罪を訴えるが、裁判官や弁護士や聴衆は全く理解を示してくれないのであった。

何でそうなるのか主人公にさえ分からないので、こちらも見ていて何のことか分からないことだらけ。しかしそれでも十分見られるのは、原作が有名なので答えがないということが分かっていて、答えが示されなくともどこか哲学的なところに答えを求めようとしているからだろう。そう考えると、問題だけを提示してそれを探していく過程だけで十分面白いものができると言うことだろう。この映画に関しては、原作にいろいろ味付けしているが、必ずしもうまくいっているようには思えなかったが(特に最後)、サスペンス風のつくりはまずまず。
















シンプルプラン 98・米・122分
(監)サム・ライミ

雪山に墜落した飛行機に積んであった大金を発見した男たちが、黙ってそれを着服する事にした。しかし次第に仲間割れが起こり始める。

題名通り内容もシンプル。ありがちなストーリーで、サスペンスの部分もほとんどなく、退屈だった。








シン・レッド・ライン 98・米・171分
(出)ショーン・ペン、ジョン・キューザック

ガダルカナル島に上陸した海兵隊が、日本軍の猛反撃にあった。その極限状態での兵士達の姿を描く。

冒頭の日本兵はやたらと強く、火力も当時あんな兵器があったのか、と思わせるほどだが、後半は降伏しまくりのへぼへぼ。中心人物もあいまいで、ストーリーも散漫。