ヴァージニア・ウルフなんか怖くない 
66・米・135分
(監)マイク・ニコルズ、(出)エリザベス・テイラー、リチャード・バートン、ジョージ・シーガル、サンディ・デニス

歴史の助教授をしている男とその妻の関係は悪く、いつもお互いをけなしあっていた。ある晩同僚の生物教授夫妻がやって来て、酒を飲むうち話はさらにエスカレートしていった。

小劇っぽい話。延々けなしあいをしているので、面白いという話ではない。厳しい夫婦関係の現実をえぐり出すように描いているという点は評価したいし、演技や会話の細かい点までしっかりしているし、オチも悪くないので、名作と言われるのも分かるが、私の好きなタイプの映画ではない。










ヴァージン・フライト 103分・98・英
(出)へレナ・ボヘム・カーター

自分の作った飛行機で空を飛ぶのが夢の画家が、体が徐々に動かなくなるという難病にかかった女性の世話をすることになった。彼女の気難しく激しい気性に戸惑いながらも、次第に彼女との時間を大切に思い始める。

出来自体は普通だが、最初から最後まで二人の関係だけだし、終わりも見えているから、面白いというところはなかった。








ヴァイラス 100分・99・米

遭難した輸送船の乗組員が、ロシアの衛星通信船を発見し、乗りこんだ。そこには誰もいなかったが、船内で恐怖の出来事が起こり始める。原因は電磁波を伝って宇宙からやってきた謎の生命体だった。

設定自体に無理があるのを承知で見るしかない映画。いろいろ凝ったものを使って怖いように見せているけど、やはりいまいち。







ヴァリエテ 1925・独・115分・白黒
(監・脚)エバルト・アンドレ・デュポン

有名な空中ブランコの曲芸師が、カップルの曲芸師と組んで仕事をすることになった。しかし、3人の関係がこじれてしまう。

終わりの歌舞伎の顔のようなところが見所。それ以外は古い映画として見てもらうしかなく、盛りあがらない。








ウィズ・ユー 99分・97・米

母親と娘でモーテルを経営しながら生活しているところに、知能が低い男が泊まりに来る。そして夢見がちで反抗的な下の娘とその男が一緒に遊び始める。

最初から現実らしさを放棄しているこの映画、最後まで何でそうなるのかと思わせる場面が満載。子供のわがままと知的障害、子供を育てるのは大変だという映画か?学校の普通の子供をみると妙に安心します。








ウィッシュ・マスター 97・米・90分

何でも願い事をかなえてくれる怪物ジンがよみがえった。そして人々の願いをかなえては人の魂を奪い去り、自らの力を高めようとしていた。

殺すシーンと怪物にやたらと凝っていて、そのつくりは良いのだが、見ていてとても不快な映画。ジンがちょっと頭良ければ、普通の人として近づいて、コーヒー欲しい?焼肉食べたい?と問うて願いをかなえれば良かったのに、と思えるほどジンのやり方は悪質だ。点は映像の評価。








ウエスト・サイド物語 61・米・151分
(出)ナタリー・ウッド

ニューヨークの街で二つの若者グループが対立した。その決着のため対決しようとするが・・。

ミュージカル映画の大作。有名な曲が場面を盛り上げる。ただ躍っていれば見られるものの、歌だけだと退屈に感じた。








ウェルカム・トゥ・サラエボ 105分・97・英

戦火のサラエボで起こっている悲惨な出来事を取材していた男が、孤児院で少女と出会う。彼はその少女を国外脱出させようと動き始める。

日本人には出来そうにないイギリス流の皮肉のきいた会話と、客観的に事実を見つめる目がすごい。この紛争にほとんど関わらなかった島国日本は、極東の島だと痛感させられる。母親を探しに変な男の後についていくところは少々変に思えた。









ウェルカム・ドールハウス 95・米・87分
(監・脚)トッド・ソロンズ

学校ではブスとののしられ、家でもかわいい妹の陰に隠れて邪険にされる、中学生1年生の女の子が、兄の勉強友達の男の子に恋をした。何とか彼と付き合えないものかと、いろいろ頑張ってみるが・・・。

アメリカ映画には、いじめられっ子が登場するものがあり、他の国でそんな映画のジャンルがあるとは思えないから、アメリカ独特のものと思える。弱いものに対するいたわりの心が欠如し、強いもの金を持っているものが正しいという、アメリカの風潮が学校にも及んでいるのだろう。さて、この映画はそんないじめられっ子の話だが、いじめられてはいるものの落ち込んでおらず、彼女なりに自然に生きている感じが伝わってくる。また、兄や不良の子、憧れの先輩など、脇役の人物像も見事に描かれており、ストーリ展開も秀逸。センスのない女の子の服装にも注目。









浮き雲  96分・96・フィンランド
(監・脚)アキ・カリウマスキ

不況で会社をクビになり、職を捜し求めるがうまくいかない。この危機を夫婦でなんとか乗りきろうと頑張るが・・・。

テレビのシーンなど、どことなくユーモラスな空気が流れる。バス会社のクビの決め方も笑える。最後のオチは物足りないが、ぼちぼち良く出来ている。







動く標的 66・米・121分
(出)ポール・ニューマン

私立探偵が行方不明になった夫の行方を探してくれと、その夫人から依頼があった。そして彼が調査し始めると、身代金の要求がやってきた。

ぬるいハードボイルドといった内容で、私立探偵に都合のいいように物語が進んでいく。彼が危険な目にあっても、とても安全そうに見える。宗教の場所でピストル撃って捕まったら、一巻の終わりだろう、普通。登場人物も分かりづらかった。







美しき諍い女 91・仏・237分
(監・脚)ジャック・リヴェット、(出)エマニュエル・ベア−ル

巨匠が長年完成を夢見ながら果せなかった絵”美しき諍い女”のモデルとして、若い画家の彼女に白羽の矢が立てられた。

細かいことを描こうとするとある程度の時間は必要になるので、この時間の長さも仕方ないところ。私は絵心が全くないので、さささと適当に線を引いているようで、形になっていくところは面白かったし、エマニュエルちゃんの安産型の見事な体も見ていてうっとり。また、ほとんどデッサンのみなので絵がどう名作になるのか分からなかったが、彼らの絵に対するこだわりと思い入れは十分伝わってきた。絵を書いている場面で飛んでいるところがあったのはどうしたのだろう(DVD版)。










美しさと哀しみと 85・仏・100分
(監・脚)ジョイ・フルーリー、(原作)川端康成、(出)シャーロット・ランプリング、ミリアム・ルーセル

20年前に別れた小説家と再会した女性彫刻家は、彼への想いが断ち切れていないのを知った。そして彼女の弟子である若い女性がそのことを知り、嫉妬心を起こすのであった。

編集でバッサバッサと切ってあるかのような場面があり、そのため始まりの部分では少々分かりづらく不親切に思えた。ただ逆に言うと一つ一つのシーンに無駄がなく凝縮されているとも言え、洗練された会話と相まって緊張感は次第に高まっていった。内容はいかにも日本の文学小説っぽいものだが、フランス映画に違和感なく仕立てている。日本で作ったらありがちな出来になってしまいそうなものを、ここまでのものにするとはあっぱれなことだ。













ウッディ・アレンの影と霧 92・米・85分・白黒
(監・脚・出)ウッディ・アレン、(出)キャシー・ベイツ、ジョン・マルコビッチ、ジョン・キューザック、ジョディ・フォスター

霧の深い夜に連続絞殺事件が発生した。自警団としていやいや警護にあたり始めた男が、ひょんなことから犯人と疑われてしまう。

まとまった内容だが、得意の痴話は少なめ。あとの分は脇役の豪華俳優の話に振り分けられている。ただその話は小話程度の内容。また白黒なので映像面でこだわっているのかと思ったが、そうでもなかった。







ウッディ・アレンのザ・フロント 76・米・90分
(監・脚・出)ウッディ・アレン

米国で共産主義者を排除する赤狩りが活発だった頃、テレビ番組の脚本家が疑いをかけられて失職してしまう。それを聞いたレストランでレジをして働いていた男が、その脚本家の作品を自分が書いたものとして、テレビ局に売りこみ、分け前をもらって金儲けをし始めた。

ウッディ・アレンには珍しく社会問題を取り入れ、うまくコメディにしている。話の筋もしっかりしていて、良い出来映え。







ウディ・アレンの重罪と軽罪 103分・90・米
(監・脚・出)ウッディ・アレン

眼科医として地位を得た男が不倫していた女性が、妻と別れるか、さもないと関係をばらすと言い出した。困った男は最終的な決断を下す。

「野いちご」を参考にした、コメディではなくシリアスな内容の映画。出来内容ともに良い。子供の頃の家族がそろった食卓に、今の自分が会話するというシーンはとても良く、子供の頃の食卓の大切さを思い知らされる。







海の上のピアニスト 125分・99・米
(監・脚)ジュゼッペ・トルナトーレ、(出)ティム・ロス

船で生まれた男がそのまま船から一歩も外へ出ることなく居つき、やがて一流ピアニストになった。そんな彼の恋と栄光と挫折を描く。

特殊な生い立ちの男の話を豪華に描いて、出来は良い。最後はああいうことにするならするでいいから、もっと現実的にしてほしかった。














海辺のポーリーヌ 

(監・脚)エリック・ロメール、(出)アマンダ・ラングレ、アリエル・ドンバール、パスカル・グレゴリー

若いおばさんと海辺にやって来た高校生くらいのポリーヌちゃん、おばさんが知り合った男といい仲になり、自分も同じくらいの若者といい仲に。

登場人物がいつもミニスカか水着という、見ていて飽きない映画?。出だし愛がどうこう議論しているところなんかはダメ映画かと思いきや、後半はそれなりの話が展開する。男と女のウダウダ話だが、感情面の扱いや、それぞれの登場人物がバランス良く活躍しているといった印象。まあ、美しいといわれているおばさんは本当に美しいのか、単なる馬鹿女って感じがして、微妙ではありますが。また、オープンなセックスをうまく扱っている点も良い。


















裏窓 54・米・113分
(監)アルフレッド・ヒッチコック、(原作)コーネル・ウールリッチ、(出)ジェームズ・スチュアート、グレース・ケリー

写真家の男が足を骨折、ギブスをして車いす生活を強いられることになった。そんな彼の暇つぶしは、向かいのアパートの住人の生活をのぞくことだった。すると何やら怪しげな動きをする男が・・・。

サスペンスの緊迫感というより、怪しげなところから一歩一歩という、うまい部分の方がこの映画の良さだろう。面白さ自体では満点と言うほどではないが、部屋とその眺めだけで映画を作ってしまうこの手腕は素晴らしいので、甘めに満点。













ウルガ 91・モンゴル・119分

モンゴルの大草原で生活している一家に、ロシア人が助けを求めてやってきた。そして彼を助けたことで仲良くなり、一緒に町に出ることに。

草原の生活を中心に描いたほのぼのドラマ。ドラマティックなことは起こらないが、私達とは全く違った生活ということで、それが強みになっている。







麗しのサブリナ 54・米・113分・白黒
(監・脚)ビリー・ワイルダー、(出)オードリー・ヘップバーン、ハンフリー・ボガート

大富豪のお抱え運転手の娘が、その家の次男に恋をした。かなわぬ恋と知りながら想いは募るばかり。その想いを絶ち切ろうと、父は娘をパリの料理学校に通わせることにした。そして帰ってきた娘は、洗練された女性になっていた。

内容はほのぼのとしたドラマ。おおよそ話の流れは読めて、内容自体は普通だが、ヘップバーンが映画に華を与え、品のあるものに仕上がっている。







噂の二人 61・米・109分・白黒
(監)ウィリアム・ワイラー、(出)オードリー・ヘップバーン、シャーリー・マクレーン

女の先生二人が主となり運営している小さな学校があった。その先生が生徒から良からぬ噂を立てられる。

ここまで暗い話をよく映画にしたねえ。別に面白くもないし、古くさいし。生意気なガキに思いっきりパンチを食らわせたいが、それもなし。










運動靴と赤い金魚 88分・97・イラン
(監・脚)マジッド・マジティ

妹の靴を直しに行った帰りに寄った店で、しばらく靴から目を離したすきに靴がなくなってしまった。親に叱られないよう内緒で一足の靴を順番に履いて学校に行くことになった。

子供の困った顔と、人差し指を立ててから受け答えるている姿が愛くるしくて良い。イランの学校、家庭の様子も見て取れるし、話の内容もほのぼのしているが隙はない。妹と兄の学校の時間が違うのは、実際はどうなんでしょうね。







運命の逆転 112分・90・米
(出)グレン・クローズ、ジェレミー・アイアンズ

妻を殺そうとしたという罪で起訴された裕福な貴族の男は、一貫して無罪を主張。真相はどこにあるのか?

実際に起こった事件の映画化なので、細かいところまで良く出来ており、裁判での苦労も良く描かれている。また役者が見事にハマっていて、すごい。