2004年の映画






17歳 体験白書 03・米・93分
(出)イライジャ・ウッド、フランカ・ポテンテ

17歳の少年が一人暮らしを始めた。そしてそのアパートに住む女性を好きになる。

アパートの住人とのうだうだした話が続くだけで、全く興味がわかない。文章を書くところも一体何の関係があるのか分からず、何の話?とため息つきつつ見てました。








17歳の処方箋 02・米・98分
(監・脚)バー・スティアーズ、(出)キーラン・カルキン、スーザン・サランドン

父は心を病み、母は金持ちの男とつきあい、兄は秀才、出来の悪い弟は一人反発し、だらけた生活をしていた。そんななか弟は女の子と出会い、本当の愛を信じようとするが・・・

ストーリのちょっと変わったドラマで、登場人物がみな自己中心的な考えの人たちばかり。ゆえにどうも話に入っていけないというか、他人事のように感じてあまり面白く感じなかった。主人公にもう少し共感できる部分が必要だったろう。つくりや役者、内容はまずまずだが、ちょっときつめの星一つ半。










21g 
(監)アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ、(出)ショーン・ペン、ベニチオ・デル・トロ、ナオミ・ワッツ

心臓移植をした男が、どんな人から心臓をもらったのか興味を持った。そしてそれは大きな子供も巻き込んだ交通事故によるものだった。

期待して見に行ったものの、内容は全体的に暗く、驚くような展開もなし。登場人物の魅力も今ひとつ。だから作り自体はまずまずだが、面白いとは感じなかった。みていて「トラッフィック」とかぶるところがあった。








25時 02・米・136分
(監)スパイク・リー、(出)エドワード・ノートン、フィリップ・シーモア・ホフマン、バリー・ペッパー、アンナ・パキン

麻薬の売買が警察にばれ、7年の刑を受けた男が、刑務所に入る前の最後の一日を仲間と彼女と共に過ごすのだった。不安と絶望と疑惑にさいなまれながら。

私は富山出身の田舎もので、田舎が嫌で東京に出てきた。ただそろそろ首都圏で過ごした期間の方が長くなる。かといって都会人になったかというと、なってない。そもそも本当に住人になるということは、この地域のために貢献できるか、ここが愛するところか、ここで骨を埋めたいか、それらの覚悟があるかということだと思う。首都圏はそういう意味ではでかすぎる。ニューヨークを愛するスパイク・リーは、愛憎入り交じった目で、このニューヨークの光と影を見る覚悟が出来ている。その点は良い。ただ内容に関して言うと、アンナ・パキンの役どころがうまく働いていないし、その間主役が出てこないというのが気になった。








2046 04・香港・130分
(監・脚)ウォン・カーウァイ、(出)トニー・レオン、チャン・ツィー、木村拓哉、フェイ・ウォン、コン・リー

過去の恋を引きずりながら、食うために小説を書いていた男が、住んでいるアパートの大家の娘と日本人男性の実らぬ恋をヒントに、小説を書き始めた。

「花様年華」の続き物っぽい内容で、内容になんの特徴もない。また、アンドロイドがどうこう予告で言っていたが、ほとんど関係なかった。つくりは悪くないから星二つ付けたが、何で同じようなものを作る必要があったのか分からない。キムタク目当てで見ると、はずすでしょう。








69 sixty nine 04・113分
(監)リ・サンイル、(出)妻夫木聡、安藤政信

1969年、長崎県佐世保の高校生が、あこがれのマドンナから好かれるために、学校のバリケード封鎖とフェスティバルの開催を、仲間と共に決行することにした。

「トレインスポッティング」「スナッチ」風のつくりのコメディで、最近はこんなのが流行りなんだろう。前半は主人公のもてたいという素直な欲求と、話の内容が合っていて良かったが、後半バリケード封鎖をしてから少々勢いがなくなった感じがしたのは、体育の先生の言い分の方が正しいと思えたこともあるし、バリケード封鎖して立てこもるものと思っていたこともある。だから最後の盛り上がりがいまひとつで、ずっとおちゃらけた話になってしまった。当時のことは私が生まれたばかりで知るはずもないが、音楽やテレビなどの風俗を存分に盛り込んでいるところは評価できる。








9000マイルの約束  01・独・158分

シベリアで強制労働につかされたドイツ兵が、いつ終わるともしれない過酷な労働に耐えかね、脱走した。追っ手が迫る中、未知なる土地を一人、家族が待つ祖国へと歩き続けるのであった。

始まりの場面から、何だかアメリカ映画っぽい話を盛り上げるためのつくりが目につくのは気に入らないところで、真実の話がもとになっているものの真実が持つ緊迫感はあまり感じられない。ただ場面場面で異邦の地をさまよっているという感じは出ていた。また一人の時のサバイバルシーンは良いのだが、もっと描いてほしかった。この映画とは関係ないが、サバイバルもの関連でいうと、「キャストアウェイ」というトム・ハンクス主演の映画も一人で生きていくためのシーンが不満だったが、よい子の浜口が芸能人貧乏生活で見せたあのたくましさを見せて欲しかった。







愛の落日 02・米・101分
(監)フィリップ・ノイス、(原作)グレアム・グリーン、(出)マイケル・ケイン、ブレンダン・ブレイザー

ベトナム戦争前の、フランス軍と共産軍との戦いが繰り広げられていた時の話。イギリスの新聞記者としてベトナムに派遣された記者が、ベトナム人女性と付き合っていた。そんななかアメリカ人の医師と知り合い、彼女を紹介するが・・・。

話の内容、つくりとも悪くはないが良いところもなく、特色もない。俳優もブレンダン・ブレイザーの、のほほんとしたところがあってないし、ベトナム人女性も魅力を感じるほどではない。だから盛り上がるところもなかった。









アイ、ロボット 04・米・115分
(監)アレックス・プロヤス、(原)アイザック・アシモフ、(出)ウィル・スミス

2035年、シカゴにある大手ロボット製造会社で、ロボット製造の中心人物である博士が自殺した。それを調べていた刑事が、一体のロボットがロボットの3原則を守っていないことを突き止める。

これまでのロボット映画で登場するロボットの数を一気に更新し、新たなロボット映画の可能性に踏み込んだ感じがする一本で、内容出来とも良く、特にロボットの絶妙に弱いところや、反乱の具合もルールに則っているところのバランスが良い。町中にああいうロボットがいればさぞかし心強かろう。うるさいだろうけど。自転車に二人乗りしてタバコをくわえているような高校生のあとを、せっせと追っかけている姿が想像できる。




















アップタウンガールズ04・米・93分
(監)ボアズ・イェーキン、(出)ブリタニー・マーフィー、ダコタ・ファニング

伝説のロックスターである父の死後、その遺産で何の不自由もなくお気楽に暮らしていた一人娘が、無一文になってしまった。そして仕方なく大人びた子供のベビーシッターをすることに。

アメリカのコメディには、おつむが弱そうで脳天気な女の子がよく登場し、一歩間違うと本当に馬鹿映画になってしまうのだが、この映画では、普通の人とズレたところのおかしみと、物語の中心となる感情のバランスをうまく保っている。また、しんみりとドタバタの交互のテンポも良い。それにしても、主役のブリタニー・マーフィー、いつも目の下にくまがある女優という、思いもつかないジャンルの女優だ。










アップルシード 04・103分
(監)荒牧伸志、(原作)士郎正宗

人とバイオロイドが共存する社会の中心には巨大なコンピューターが存在し、主にバイオロイドを制御していた。しかしそのバイオロイドを好まぬ人間がクーデターを画策していた。

話が壮大でアニメならではのストーリー展開はまずまずだし、映像も登場人物が人形みたい(そういう設定であるが)という点を除けば出来は上々。しかし主人公がヒーローもの並の設定で何でも出来ちゃう、何でも彼女中心というところから来る現実味の無さが災いしてか、実感として伝わってくるものはあまりなく、いかにもアニメだなあって印象。また戦闘機械のバランスもいいとは思えなかった(ホバーするより走る方が速いのか?)。最後はハウルの動く城と満腹時の顔無しを足して割ったようなものまで出てくるし。












アメリカン・スプレンダー 03・米・101分

冴えないオヤジである自分自身の身の回りの出来事を漫画にして人気のある、ハービー・ピーカーの自伝映画。

漫画があふれている日本で、アメリカのコミック雑誌を見ようという気は起きないのが実際の所だが、この映画を見て、機会があれば読んでみたいと思った。映画自体はまずまずの出来だが、コミックで全部書かれているのだから、そっちを読んだほうがいいようにも思う。それにしても
nurdという単語の音の響きが、いかにもオタクでピッタリ合っているね。








アラモ 04・米・137分
(監・脚)ジョン・リー・ハンコック、(出)デニス・クエイド、ビリー・ボブ・ソーントン

テキサスの領土問題でメキシコとアメリカがもめていた1836年、テキサスのアラモ砦を数千のメキシコ軍が包囲した。守るアメリカ軍は200人足らずで、援軍が来るまで持ちこたえようとしていた。

中学のとき歴史の資料本で、アメリカの領土が広がっていく図なるものを見た記憶がある。広大な土地を西に進むだけで国土になるという、何ともすごい時代、そんな時代の、寄り合い程度の政治の様子や、戦闘をうまく描いている。特に砦が攻撃を受けたときの戦闘の様子は、ドキュメンタリーのような迫力があった。ひとつ気になったのはメキシコ軍の描き方で、いかにも悪者っぽかったり、全員が高価なおそろいの服を着ているのは、実際のところはどうなのだろうか。私は当時の戦闘や武器に興味があるので甘めの3点だが、女の子向きではないだろう。











アンテナ 03・117分
(監)熊切和嘉、(出)加瀬亮

幼い妹がいなくなり、そのことに苦しむ一家を描く。

苦しんでいるのは分かるのだが、その苦しみ方が大げさというか力みすぎというか、とにかく見ていて嫌になってくる。まあそれでも面白くないながらも何とか見ていたが、女王様が出てきた時点で完全にうんざりしました。















アンナとロッテ 02・オランダ・137分

幼いときに離ればなれになった双子の姉妹の、第二次大戦前後の激動の人生を描く。

つくりはしっかりしているし、話もしっかりしているが、まとまりすぎな感じもする。成人時代に、もう少し二人の思いやりが高まる場面があれば良かったのに。そう考えると、必ずしもばあさんまで時代をもってこなくてもよかったのか(今の話にしたかったのだろうが)。ところで、見た目でユダヤ人が分かると言っていたが、一体どういう特徴なのだろう。顔だけで判別できるのだろうか。











イザベル・アジャーニの惑い 02・仏・102分
(監)ブノワ・ジャコー、(原作)コンスタン、(出)イザベル・アジャーニ

大学を出たての建築士の男が、田舎の邸宅で一仕事することになった。そしてそこに伯爵の愛人として住んでいた女性と恋に落ちるが、心の移ろいを抑えられないのであった・・・。

ひと昔前の話の内容で、つくりはしっかりしているが、前半はいかにもフランスの恋物語っぽくて退屈。後半の原作者自身が嫌な部分をさらけ出しているところは、名作という感じがでていて良い。ただ話の内容からして、主役は頑張って美しく見せている程度の女性が妥当で、イザベル・アジャーニの綺麗さでは男の方の行動が少々説得力に欠ける。














いつかA列車に乗って 03・104分
(監)荒木とよひさ、(出)津川雅彦

ジャズバーに集まる人たちの人間ドラマを描く。

劇として見れば見られなくもないかもしれないが、映画としたら良いところなし。各人の出来過ぎの小話に全く興味が沸かなかった。日本映画批評家大賞の賞をもらったと書いてあったので、どんな賞なのか調べてみたら、一応ホームページが存在した。役に立たなそうな賞だ。

















犬猫 04・94分
(監・脚)井口奈己、(出)榎本加奈子、藤田陽子、忍成修吾、小池栄子、西島秀俊

以前喧嘩してしばらく会ってなかった女友達が一つ屋根の下で暮らすことになった。お互いマイペースでの生活の中、以前と同じような問題が起こってしまう。

ほのぼの映画で、日常の生活と、その中での細かな事柄を女性陣がうまく演じている。特に榎本加奈子がしっかりしているのは意外だった。つくりは小品としたら良い方だし、内容も大したことが起こるわけではないがまずまず。ただ出だしからずーっとスローペースなのであまりの遅さに見る気が削がれることもあった。男の名前が古田ってのは、関係ないだろうけど、佐々木だろうと一人でツッこみ入れてました。タイトルは犬猫だが犬猫はちょっと出てくる程度です。
















いま、会いに行きます 04・119分
(監)土井裕泰、(原作)市川拓司、(出)中村獅童、竹内結子

死んだはずの妻が現れた。しかし彼女は記憶がなく、夫は出会いと付き合うまでの話をするのであった。

常套手段を使いつつ泣かせるパターンは相変わらずで、うまいことやっているとも思うが、男が見ても物足りないだろう。中村獅童と竹内結子の私生活っぽいところは、映画とは関係ないが興味が沸いた。ただガキにくんづけされる父親はみじめだ。

















イン・ザ・カット 03・米・119分
(監・脚)ジェーン・カンピオン、(出)メグ・ライアン

大学で文学の講師をしている女性が、ある場末のバーでエロエロ場面を目撃する。男性とうまく関係を継続できない彼女の脳裏にその場面が強く印象づけられたが、のちにその女性が殺害されたのをしる。そして彼女の周りで猟奇殺人事件が起こり始める。

メグちゃんくらいの年齢の独身女性の寂しさが、全般に漂っていて、それが暗い緊張感を醸し出しているところは良かったが、サスペンスとしての出来はお粗末というか、犯人は誰なんだというのを主眼にした時点で、かなり良いものじゃないと陳腐に見えるから、この映画もその点ではありきたりの展開。主役の女性も、文学の先生という割にはそう見えないのは、映画と原作本とのメディアの違いを埋めきれなかったからか、メグちゃんが合ってなかったのだろう。また先生が妹の部屋とはいえバーの音がやかましいところに出入りするというのも、なんか不自然な感じがした。







インファナル・アフェア 無間序曲 03・香港・119分
(監)アンドリュー・ラウ、(監・脚)アラン・マック、(出)ショーン・ユー、エディソン・チャン、アンソニー・ウォン、エリック・ツァン

香港の中国返還が近づくなか、マフィアの親分が何者かに殺された。それをきっかけにその息子が一気に勢力を広げたが、同時に警察との関係も緊迫の度を増していくのだった。

いつのまにか3部作になっていたインファナル・アフェア、2作目の本作は人を次々殺して何とか緊迫感を持たせているが、ストーリー自体は何の目新しさもなく、話だけが都合良く進んでいるといった印象。手っ取り早く、全体の組織のもう一つ上のボスを設定すれば、ここまで地味なものにならなかったろうにとも思うが、やはり3部作はきついのでは?










ヴァンダの部屋 00・ポルトガル・180分
(監・脚)ペドロ・コスタ

移民が多くいるリスボン近郊の荒れ果てた居住区に住む、麻薬ジャンキーたちの姿を描く。

麻薬をやっている下層の人たちの姿をありのままに描いている。だからストーリーがなく、画面で見せるつくりとなっていて、それはしっかりしているが、延々3時間も続けられるとさすがにつらい。映画通向けでしょう。












ヴァン・ヘルシング 04・米・133分
(監・脚)スティーブン・ソマーズ、(出)ヒュー・ジャックマン、ケイト・ベッキンセール

モンスターハンターの男がドラキュラを殺しに向かったところ、その町にはドラキュラと戦うかわいいお姉ちゃんがおり、一緒に戦うことに。

金のかかった派手な映像は良いのだが、中盤から同じようなことの繰り返しで見るのが疲れてきて、まだやるのかという気分に。内容もひねりがない。ただ出てくるお姉ちゃんはみんな綺麗で、その点は満足。













ヴィタール 04・86分
(監・脚)塚本晋也、(出)浅野忠信、柄本奈美、KIKI、岸辺一徳、國村隼

交通事故で記憶の一部を失った男が、医大に入学した。そこで死体解剖の実習があり、その死体に執着し始める。

死体解剖なんて絶対ごめんこうむるが、この映画では結構生々しく描かれている。だから弱い人は注意だが、死体に興味を持つ猟奇的な話ではなく、視点は奇抜だが内容はしっかりとしたドラマで、登場人物の描写もうまく緊迫感がある。また映像も塚本監督ならではの良さがあるし、都会と自然の対比をうまく演出している点も良い。ただ出だしが良すぎただけに、もうひと波乱欲しかった気もする。
それにしてもバレエダンサーの痩せ方は、太っているはずのない役者を隣にしても痩せて見えるというのは、違和感があった。













ヴィレッジ 04・米・108分
(監・脚)M・ナイト・シャラマン、(出)ウィリアム・ハート、ホアキン・フェニックス、エイドリアン・ブロディ、シガニー・ウィーバー

森の中のわずかな平地に住む村の人たちは、森に住む人たちと、お互いの領域を侵さないというルールのもとに平和に暮らしていた。しかしそれを乱す事件が起こる。

またも、「何故?」とサスペンスを装っているが、普通のドラマ。サスペンスと言い張っていたら公正取引委員会に訴えられる・・かも。つくりは良いし、内容も悪いとは言わないが、何で盲目の女の子に行かせるのか、無理強いです。












ヴェロニカ・ゲリン 03・アイルランド、米・98分
(監)ジョエル・シューマカー、(出)ケイト・ブランシェット

アイルランドで新聞記者をしている女性が、麻薬に汚染された地域の取材をしていくうち、一人の大物に狙いをつけた。しかしそのことで自分が命を狙われてしまう。

実在の女性記者を描いた物語。1996年の話だから最近の話で、なおかつ裏社会ならどこでも起きていそうな問題だし、個人に対する不正義を、社会の正義でただしていくというテーマを含んだ問題だけに、人ごとよその国のことのようには思えない。また闇社会ならずとも、身近なところでは年間1万人近い人が交通事故で死んでいる。加害者にもなれば被害者にもなるこの問題をどうするか、なんてことも同じように考えざるを得ない。ケイト・ブランシェットについてはもうほめる以外ないです。演技はもちろんのこと、この映画の意義を知り主演するその姿勢に感服。













ウォルター少年と、夏の休日 03・米・110分
(出)マイケル・ケイン、ロバート・デュバル、ハーレイ・ジョエル・オスメント

ろくに子供の面倒を見ない母親が、息子をおじさんのところに置いて、どこかへ行ってしまった。息子は最初は寂しかったが、二人のおやじの風変わりな生活や昔話で、だんだんと元気を取り戻すのであった。

ちょっと前に公開された「ビッグ・フィッシュ」に毛色が似ている映画で、ほのぼのファミリー向けといった感じ。一つ一つの話はこっちの方がいいように思う。










永遠の片想い 03・韓国・105分
(出)チャ・テヒョン、ソン・イェジン、イ・ウンジュ

喫茶店にやって来た二人の女の子に一目惚れした男が積極的にアプローチして友達になった。そして仲良くし始めたのだが、3人の関係は微妙に変化していく。

韓国純愛映画の王道を行っています。好きな人には十分な内容なのかもしれないが、私は「またかよ」ってな思いが強く全く興味が沸かなかった。









永遠のモータウン 02・米・108分
(監)ポール・ジャストマン、(出)ファンク・ブラザース、ジェームス・ジェマーソン、チャカ・カーン、マーヴイン・ゲイ

1960年代から70年代前半にかけてヒット曲を連発し、その後の音楽に多大な影響を与えたファンク・ブラザーズの姿を描いたドキュメンタリー。

私は音楽には詳しくないが、数々のヒット曲と呼ばれる曲の一つの源流が描かれていて、とても興味深く見ることができた。それに登場する人たちのなんともいい顔。音楽をやるとあんな顔になれるのかねえ。また音楽で結ばれた友情のすばらしさも感じることが出来たし、もし自分が黒人だったらああいう生き方をしてみたと思えた。











H [エイチ] 02・韓国・106分
(監・脚)イ・ジョンヒョク、(出)ヨム・ジョンア、チョ・スンウ

連続殺人犯として逮捕された男と同じ手口の連続殺人が起こった。手がかりを求めて、刑務所にいる連続殺人犯から情報を得ようとするが・・・。

産業廃棄物と言われても仕方ない映画。人を殺すならそれなりの理由を考えましょう。













エイプリルの七面鳥 03・米・80分
(出)ピーター・ヘッジス、(出)ケイティ・ホームズ、パトリシア・クラークソン

家族と仲の悪い女の子が、恋人と一緒に住んでいるアパートに家族を呼んで、感謝祭を祝おうと七面鳥を焼こうとしたがオーブンが壊れていてた。

地味で短い映画で、ストーリーや会話が悪いとは言わないが、家族の完全ネガティブな姿勢は見ていて救いがなかった。誰か一人くらい同情してくれる人が家族にいた方が良かったような。

















エイリアン VS. プレデター 04・米・100分
(監・脚)ポール・アンダーソン

南極大陸に巨大なピラミッドが存在することが分かり、専門家のチームが派遣された。ところがそこに待ち受けていたのは、エイリアンとプレデターであった。

前の2大スター対決もの「フレディ VS. ジェイソン」は面白かっただけに、今回も期待して見に行ったら、肩すかし。エイリアンとプレデターの関係は分かったけど、肝心の対決アクションがたいしたことないし、人間の登場人物に魅力的な人がいない。そもそも人間の主役がおばちゃんというのはいかがなものか。











エクソシスト ビギニング 04・米・114分

以前神父で現在考古学者をしている男が、アフリカ北部にあるはずのない古い教会の発掘を依頼される。そしてその教会の発掘が原因で、様々な人が呪いにかかることに。

「エクソシスト」のシリーズということらしいが、前作の風格は全くなく、下品でびっくりさせるだけの映画になっていて、どちらかというとヴァンパイアものに近い。内容も話を詰め込みすぎと、後半やりすぎの連続で、かつ宗教に関する考察が欠落している。つくり自体はまあまあだから星一つ半付けたが、お寒い内容だ。









エレファント 03・米・81分
(監・脚)ガス・ヴァン・サント

コロラド州コロンバイン高校の銃乱射事件をもとに、架空の二人の高校生が高校で銃を乱射するまでを描く。

何の話か知らないと、単なる高校生のうだうだ話になりかねないこの映画、銃を乱射し始めてからは一瞬の事件を全体的に見られて緊迫感があるのだが、何であの異常な事件から離れて別の登場人物で映画を作る必要があるのか、分からない。










オアシス 02・韓国・132分
(監・脚)イ・チャンドン、(出)ソル・ギョング、ムン・ソリ

ひき逃げ事件の刑期を終え出所してきた男が、事件の被害者の家族にお詫びに行った。そこで脳性麻痺の女性を見かけて、不器用な男は恋してしまう。

脳性麻痺の女性が出てきて、演技と割り切って見ないとちょっとつらいが、割り切れば可笑しいところもある。内容は、扱いにくい題材なのに不自然さはなく、展開もしっかりしている。点数に関しては、出来は文句ないが、心にぐぐっとくるものがなかったので星3つ。それにしても主役二人の演技は素晴らしい。映画で食っていける、有名になれるという今の韓国映画の勢いが役者に乗り移っているといった感じもする。日本のかわいいだけのタレントとは大違いだ。








オーシャン・オブ・ファイア 03・米・136分
(出)ヴィゴー・モーテンセン

アメリカ原産のムスタングという馬に乗り、彼の馬に絶対の信頼と自信をもっていた男が、彼の馬をあざ笑ったアラブの首長から3000マイルに及ぶ砂漠のレースに招待された。権威あるレースに乗り込んだ彼と愛馬は、様々な困難に遭遇しながらもゴールに向かって走るのだった。

内容は少年の冒険ものみたいで、現実よりも盛り上げ優先。だから実際のレースをもとにしているのにもかかわらず、実際のレースってどんなのだろうか、と思わざるを得ない。最後も、それはないだろうと誰もが思うはず。そこらもひっくるめて大目に見ればそれなりの出来。









オールド・ボーイ 03・韓国・120分
(監・脚)パク・チャヌク、(原作)土屋ガロン、嶺岸信明、(出)チェ・ミンシク、ユ・ジテ、カン・ヘジョン、チ・デハン

一人の男が誘拐監禁された。男は何故監禁されたか分からぬまま15年が経ち、ようやく外へ出ることが出来た。そして男の監禁を指示した男と会うことに。

話の流れの中で合わない点や、だましっぽいところもあるが、先の読めない展開としっかりした映像、迫力満点の役者の演技で、マイナス点を補って余りある。たこを食われたら、こちらとしても、参りましたと言うしかなかろう。復讐劇でどろどろした映画なので、好き嫌いがあるかも。見る前は原作が日本の漫画なのに、日本で映画化しないとは恥ずかしいと思っていたが、日本ではきつい内容だし、ここまでのものは出来なかったろう。









オルガミ 〜罠〜 97・韓国・98分
(監)キム・ソンホン、(出)チェ・ジウ、パク・ヨンウ

一人息子の母子家庭に嫁がやってきた。母は息子が盗られたと思いこみ、嫁に対して嫌がらせをするのであった。

アイデア自体はそこらに転がっているものだが、それをバランス良く描いている。韓国の家族や一族を大切にするというイメージも、この内容を現実離れさせない要素だろう。ところで、日本でもこれと同じようなものを作ろうと思えば、似たようなものが出来ると思えるが、米国だとどんな風になるのだろうか。あんまり嫁と姑の問題というのは聞かないからねえ。家を離れて一家を作る人が大半だからだろうか。



















隠し剣 鬼の爪04・131分
(監・脚)山田洋次、(原作)藤沢周平、(出)永瀬正敏、松たか子

東北にある小さな藩の武士が剣の師匠から、鬼の爪という秘技を受け継いでいた。そして同門で剣の腕は一番だと言われた男が、江戸で不祥事を起こしてしまう。

ちょっと期待して見に行ったら、見事に裏切られた。内容も「たそがれ清兵衛」と似ていて、2匹目のどじょうを狙いにいったのが見え見え。また、武士が百姓を人質にとって立てこもるという、あり得ないことが起こってしまうのはどういうことだろう。それのみならず主役の男をはじめ、登場人物が武士とはとても思えぬ言動を繰り返している姿を見て、悲しい気持ちになりました。セット等が素晴らしいので星一つ半は気の毒な気がするので、星ふたつ。








華氏911 04・米・122分
(監・脚・出)マイケル・ムーア、(出)ジョージ・W・ブッシュ

選挙で選ばれるときから問題続きのブッシュ大統領が、テロの攻撃後一体何をしたのか、毎度の突撃取材ほか様々な角度から検証する。

ショッキングと言うか、開いた口がふさがらないような事実が次々と出てくる。本当に大統領はやりたい放題。それを金儲けと結びつけているところがほとんどの日本人というか貧乏人からすれば理解不能なところで、そんなに金を儲けても使いようがないだろう。それにしても自国民すら殺して平気なんだから、沖縄の軍事基地問題や日本との関係も、倫理的な面においては米粒ほどの関心もないのだろう。点数に関しては、「ボーリング・フォー・コロンバイン」を見たあとだから、目新しさがなかったのと、反ブッシュという政治色が前に出すぎていたので、面白味という所では前作に及ばなかった。また後半イラクの問題では、こちらはイラク戦争が侵略という見方が出来ているから、くどいように思えた。どちらかというと、いまだにブッシュを応援する人がどんな人か、ということを見せて欲しかった。










カレンダー・ガールズ 03・米・108分
(監)ナイジェル・コール、(出)ヘレン・ミレン

英国の婦人会で毎年作られているカレンダーの写真に、おばちゃんたちのセミヌードを載せてはどうかという話が出た。そしてそれが大きな反響を巻き起こす。

「フル・モンティ」の女性版みたいな内容で、出だしはトホホな感じが漂っていて「フル・モンティ」なみに良かったが、中盤から失速。実話がもとになっているのであまり違ったことは出来ないかもしれないが、途中から会話までも息切れしたかのように思えた。点は始まりの良さをとって甘めの星二つ。












カンヌSHORT5 

短編5本立て
「 FAST FILM 」 ヴァージル・ウィドリッチ監督 14分
ハリウッド映画の場面を折り紙の上に映し出すというデジタル技術が可能にした斬新な映像は素晴らしい。映画好きなら是非見るべし。
「 Do You Have the Shine 」?分(あえて書きません)
ゲーム感覚の映画。アイデアのみ。
「field」 10分
イギリスの悪ガキを描く。
「Play with me」 13分
何のことかよく分からなかった。
「Janne da Arc on the Night Bus」 コーネル・ムンドルッツォ監督 25分
現代オペラ。一体何事が起こるのかと思ったら、歌い始めた。やっぱり本物は違う。













キッチン・ストーリー 03・ノルウェー、スウェーデン・91分
(監・脚)ベント・ハーメル

1950年代の初め、ノルウェーの田舎に一人暮らしする老人のもとに、スウェーデンの家庭研究所の調査員がやってきた。調査員は老人がどのような動きをするか観察するのが仕事で、調査対象の人と話すことは固く禁じられていた。

「卵の番人」の監督で、「卵の番人」は全然面白くなかったが、今回のは最初のアイデアが奇抜で、そこからしっかりとした話を展開している。ただこの奇抜さもプロテスタントの、神がいつも自身を見ているという感覚がないと、生まれてこないものだろうから、二つの国の関係を含めて、地域に根ざした映画と言うことが出来る。ただ3人目の男の恨みや最後の場面など、もう少し親切に描いてくれてもいいように思えるが。点数はマイナーどころで良いものだから、甘めに満点。ただあんまり期待しないでね。何てったって文部科学省おすすめ作品だから。文部科学省と波長が合ってしまうとは。ちょっと悲しい。









キャットウーマン 04・米・104分
(出)ハル・ベリー、シャロン・ストーン、ベンジャミン・ブラット

化粧品会社でデザインの仕事をしていた女性が、会社の機密事項を知ってしまい、殺されて、キャットウーマンとして蘇った。

B級臭さがぷんぷん漂っていて、話の内容や映像の迫力は乏しい。ただ全体のテンポや会話、細かなアイデアなどは普通なので、期待せずに見ればまあこんな物かと思える出来。個人的にもっとシャローン・ストーンの毒舌を聞きたかった。「私があなたの年の頃は、全世界の男が私の美しさにひれ伏していたわ。それが今ではこんな小娘の相手だなんて。」と。








きょうのできごと 110分
(監)行定勲、(出)妻夫木聡、田中麗奈、伊藤歩、柏原収史、池脇千鶴

引っ越しパーティーに集まった男女と、ビルとビルの間に挟まれて動けなくなった男、そして浜辺にはクジラが打ち上げられていた、そんな普通の一日を描く。

一体何の話かと思いきや、何もなし。20分をすぎてから完全に見る気がなくなった。ひどすぎ。酔っぱらいのくさい演技にも神経を逆なでされた。ついでにテレビのレポーターが、携帯をオンにして持っているはずがない。







キル・ビル2 04・米・138分
(監・脚)クエンティン・タランティーノ、(出)ユマ・サーマン

残る3人への復讐の旅を続けるザ・ブライド、次にビルの実弟にねらいを定め、彼の住むトレーラーハウスに襲撃をかけるのだった。そして彼女の復讐劇は完結へと向かう。

1ではただ人がやられる場面が多かったのが気に入らなかったが、2は残る3人との対決に焦点が当てられて、タランティーノらしいいろんな場面やアイデアが入っていて1より断然面白かった。とくにバドがエルにする質問なんかは、タランティーノらしいしつこい質問で、こういった監督自身の資質を素直に映画に出せるのはすごい。








キング・アーサー 04・米・126分
(出)クライブ・オーウェン、キーラ・ナイトレイ、スティーブン・ディレーン

西暦415年、今のイギリスに生まれながらローマ軍の軍人として働いていた男が、自分の信念と仲間の「円卓の騎士」と共に、サクソン人との戦いに挑む。

つくりはしっかりしているのだが、ほとんど馴染みのない歴史上の登場人物と、自由がどうこう言う内容は、見ていて興味が沸くものではなかった。








銀のエンゼル 
(監)鈴井貴之、(出)小日向文世、佐藤めぐみ

北海道でコンビニを経営している父と娘の関係はよくなかった。コンビニでいろいろなことが起こるなか、娘はひとつの決断をする。

コンビニを舞台にしたほのぼのドラマ。大したことが起きないので、だんだんと見る気も低下してくる。何でこの程度で映画にしちゃうかなあ。













グッド・ガール 02・米・89分
(出)ジェニファー・アニストン、ジェイク・ギレンホール

旦那に愛想を尽かしていた女性が、働いている薬局で小説家志望の若い男と出会い、不倫関係になってしまう。そして一線を超えたあと男の方が歯止めがきかなくなってしまう。

主役の女性ほか、周りの人たちに全然魅力がない。話の展開もお決まりっぽく感じたし、現実味を帯びさせるための細かな会話というものもなく、面白味を感じなかった。
















靴に恋して 02・スペイン・135分
(監)ラモン・サラサール

靴屋の店員をしている女は、店の靴を盗んでディスコ通いをしていた。一方靴のヒールを折った女は、知的障害のある娘と生活していた。

見ていて不快な醜いおばさんを含む多数の登場人物が出てきて、それぞれの不満をかかえたまま、言い争ったり落ち込んでだりしている。また知能障害の人が出てくるなど、全く私の苦手なドラマで、50分過ぎ頃から戦意喪失。内容が悪いというより、興味が沸かない内容。
で、あと何分くらいあるのかなあと見てみると、まだまだ先は長かった。















グッバイ・レーニン 03・ドイツ・121分
(監)ヴォルフガング・ベッカー

国家のために尽くしていた母が、心臓の病のためしばらく意識不明に陥ってしまった。その間に社会は激変、民主化の流れが押し寄せてきた。息子は母に要らぬ刺激を与えぬようにと、意識を取り戻した母に、以前の暮らしと変わっていないという、嘘をつくのであった。

ドイツの統一という、東ドイツの国民から見れば大変な出来事を題材にドラマを展開しているのはとても良いし、話の内容も文句のないところ。ただ、苦心の中の笑いと涙の物語かと思って、ちょっと期待していただけに、どちらかというとしんみりしたドラマの面が強かったので、予想したほどではなかった。映画とは関係ないが、90年のワールドカップについて知っている人はどれくらいだろう。マラドーナの話題くらいしか記憶が無いから、そう考えると世代もあるとはいえ、Jリーグ創設とアメリカ大会予選でのドーハの悲劇以降のサッカー界は、社会主義の崩壊と言うほどではないけれども、日本スポーツ界での維新であったと言える。









クリビアにおまかせ 02・オランダ・102分
(監)ピーター・クラマー

看護婦のクリビアは賃貸のアパートで療養所を営んでいた。そこには気のいい人々が集まり暮らしていたが、大家はとにかく口うるさく、いちいち文句を言ってくるのであった。そんなとき若いこそ泥がやって来て、騒動を巻き起こすことに。

60年代オランダで同名のテレビドラマのミュージカル映画。ひと昔前の良きミュージカル映画を彷彿とさせる出来で、細かな点でも手抜きなし。特に気に入ったのが、おやじが鼻毛を切るシーンで、ガラスの一部がくもっている。男なら経験あると思うが、寒い時に鼻毛を切ろうとすると、息でガラスが曇って見えなくなるのだ(下の方が曇っているので風呂上がりというだけかもしれないが、鼻毛切りの苦労の意図は感じる。また、こんな長い鼻毛がいたのかと、驚いたことは皆あるはず)。そんなところまでやるのかと苦笑したり、妙に体育会系っぽい服装も好き。ただ出だしの踊りが良かっただけに、それを上回るものを最後に用意して欲しかった。















クリムゾン・リバー2 04・仏・100分
(脚)リュック・ベッソン、(出)ジャン・レノ

修道院の壁から変死体が見つかった。それを捜査していた刑事が、謎の宗教団体の存在を知る。

つくりは悪くないが、内容に良いところなく、もう少し謎解きを面白くして欲しい。というか、捜査している感じすらないけど。薬を飲んで元気全開ってところは結構好きだが、ギャクで使うか、または現在ある薬を発展させたような形でのリアルな形で使って欲しい。














ケリー・ザ・ギャング 02・オーストラリア・110分
(監)グレゴール・ジョーダン、(出)ヒース・レジャー、オーランド・ブルーム

流刑者の息子としてオーストラリアに生まれ育った男が、警官からむごい仕打ちを受けた。その警官を追い払ったことが大げさに伝えられ、彼は犯罪者として追いつめられてしまう。

「アメリカン・アウトロー」という似た内容の映画があったが、こちらの方が良くできている。ただ目新しさはない。







コウノトリの歌 01・ベトナム・99分

ベトナム戦争時従軍カメラマンとして各地をまわった男が、一人の普通の兵士の姿と、スパイとして活躍した男の話を中心に、過去を振り返りながらベトナム戦争について考える。

ベトナム人がベトナム戦争について撮るまで、ここまで時間がかかりましたか。映像や映画は、国や民族が圧迫されたとき、その悲鳴を伝えるための手段となりうるし、それ自体が歴史になりうる。だから優れた作家や詩人が自らの言葉、文化歴史を守るものとして崇拝されるのと同様に、優れた映像を残すものは国家にとって必要になっていると思う。特に小さな国や民族にとっては、国家事業として行ってもいいようにすら思える(プロパガンダでも使われるが)。話はもどってこの映画は、従軍した当人が出ているのに、今ひとつピンとこないものとなっている。特に前半の話は単なるメロドラマで、全然興味が沸かない。また戦争に参加した人のみが知りうるような細かな点が少ないし、アメリカ死ね、という当然あったろう反米感情も表されていないのは不思議な気がする。作りはまずまず頑張っているが、戦闘シーンなどで物足りなさは残る。










CODE46 03・英・93分
(監)マイケル・ウィンター・ボトム、(出)サマンサ・モートン、ティム・ロビンス

未来の上海は許可を持つものだけが住むことが出来る大都会で、人々の出入りは厳しく規制されていた。その規制を取り締まる男が、出入国の発行許可証を製造しながら、不正にその許可証を横流ししている女性に恋し、助けてしまう。

ガチガチに管理されるようになった未来の都市に住む人と、そこに住むことを許されない人々の対比を描いているのは野心的だが、最終的に恋愛ものに落ち着いてしまうとは意外で、期待はずれだった。共有ウィルスとか記憶を簡単に消してしまうというところも、ちょっと飛躍しすぎなやり方に感じた。












珈琲時光 03・108分
(監)ホウ・シャオシェン、(出)一青窈、浅野忠信、萩原聖人

小津安二郎生誕100年を記念して、小津を敬愛するホウ・シャオシェン監督がとった作品。一人の女性を通して東京の普段の生活を描く。

ゆったりとした映画で普段私たちが目にする東京の街並みが描かれている。それは悪くないが、ストーリーと呼べるほどのものはないので、結局一体何だろうという感想しかなかった。「ミレニアム・マンボ」の事もあるので今回はきつく点を付けます。













コールド・マウンテン 03・英・153分
(監・脚)アンソニー・ミンゲラ、(出)ジュード・ロウ、ニコール・キッドマン、レニー・ゼルウィガー

南軍兵士として従軍した男だったが、戦争のむごさと愛する人に会いたいがために脱走した。しかし脱走兵は見つかれば処刑されてしまう。何とか追っ手から逃れつつ故郷の町に近づいたが、その町にも脱走兵を見逃すまいとする町の権力者がいた。

序盤は戦争の場面もあり、主人公と当時の社会がうまく結びついていたが、中盤から極悪の町の権力者対そのほかの登場人物という構図になり、話は小ぢんまりしたものに。全体的にはしっかりとしたメロドラマといった感じで、宣伝を見ていた時の期待には及ばなかった。

















恍惚 03・仏・105分
(監)アンヌ・フォンテーヌ、(出)エマニュエル・ベアール、ファニー・アルダン、ジェラール・ドパルデュー

夫の浮気を知った妻が、娼婦を雇って夫の秘密を探ろうとする。

有名な俳優が集まっていて、音楽はマイケル・ナイマンと豪華。出だしは良いフランス映画の大人の感じがあったが、後半からダメなフランス映画のだらだらさがでて、大して盛り上がらなかった。もう少し刺激というか、厳しい見方なりどろどろするなり、何らかの特徴が欲しかった。
















ゴシカ 03・米・95分
(出)ハル・ベリー

刑務所で心理カウンセラーとして働く女性が、雨の降った道路で一人の女性を轢きかかった。そして気がつくと自分が殺人犯となっていた。

映画学校の脚本の授業で、この映画の導入部だけ見せて、「主役の女性が一体何をしたのか、それが現実か妄想かという謎を提示された後、どうやってそれをまとめるのか、次の授業まで宿題として考えてください。」と先生。こちらもいい答えがあるのかと考えるが、なかなか思いつかない。でもその過程は結構楽しいだろう。で、先生が答えを見せてくれるのかと思ったら、ダメな例だけ見せて、授業はおしまい、そんな映画。














五線譜のラブレター DE−LOVELY04・米・125分
(監)アーウィン・ウィンクラー、(出)ケヴィン・クライン、アシュレイ・ジャッド

実在の作曲家コール・ポーターとその妻の物語。パリで美しい女性と出会った作曲家が、彼女と意気投合、彼の秘密を打ち明ける。

実在の人の話らしいが、知っている曲はなかった。だから盛り上がらない曲のオンパレードといった感じ。話の内容も月並みでさっぱり面白くなかった。男の性癖と盛り上がらないミュージカルという、私にとって苦手なものが二つ重なったのできつめの評価。























ゴッド・ディーバ 04・仏(英語)・104分
(監・脚・原作)エンキ・ビラル、(出)リンダ・アルディ、トーマス・クレッチマン、シャーロット・ランプリング

2095年のニューヨークでは人間のみならず、ミュータントやエイリアンまでが住んでいた。そんななか古代神ホルスが仲間の神から死刑の宣告を受け、残された時間の中で一人の人間にとりつき、最後の仕事に取りかかるのであった。

未来の都市の姿をCGで描いているのは良いし、SFならではの壮大なストーリー展開なのだが、古代神というのが何とも言いようがないし、これが話のもとだからねえ。だから自ずと好き嫌いというか限界がある話ではある。あと、何で3人だけが実写なのでしょうか、違和感がつきまといました。













子猫をお願い 01・韓国・112分
(監)チョン・ジェウン、(出)ペ・ドゥナ

高校を卒業したがやりたいことが見つからず家業の手伝いをしている女の子、女仲間4人とふざけ楽しみながらも、この先どうしようかと考えていた。

日常の何でもない出来事が中心で、大したことが起こるわけではないが、今時の韓国の若い女の子の生活を描いていて、その点は興味深く見た。日本の女の子と大して変わらないけどね。また家族の描き方も、いかにもいそうで良かった。















コラテラル 04・米・120分
(監)マイケル・マン、(出)トム・クルーズ、ジェイミー・フォックス

タクシーの運転手が、一夜貸し切りで一人の客を乗せた。そしてロスの5ヶ所を回り始めたが、最初の訪問先でその男が冷酷な殺し屋と知る。

深夜にロスの治安の余りよくなさそうな近辺を一人で車に乗るというのは、ちょっとした緊張感がある。車が故障したり、事故を起こしたらとにかく困ったことになりそうだから。そんな不安なロスの夜をうまく描いているのは良いし、後半の緊迫感も良いし、トム・クルーズは相変わらず格好いいのだが、二人の関係がどうもうまくいっていない。それもこの映画の中でヒントというか、くっつく点、つまり二人ともビジネスマンになりきれば(もちろん倫理の対立はそのままに)、つながりが出るのに、その点は簡単な言葉だけですませているのが不思議。トムの方は人殺しをしているが、それにもルールがあって、それに従って行動している。そのルールをだんだんと運転手が理解していけば、現在のタクシーの運転手の甘い考えではビジネスの世界では通用しないと言うことが分かるし、そのルールの延長線上に、運転手が最後に殺されるかどうかということまで含めた対処の仕方が生まれてくるように思うが。脅されてというだけでは不完全燃焼だ。









コンフィデンス 02・米・97分
(出)エドワード・バーンズ、ダスティン・ホフマン、レイチェル・ワイズ

裏社会の実力者の金をだまし取ったもののそれがばれて、危険な立場に追いやられた若き詐欺師が、一世一代の大きな仕事に取りかかった。

欺し欺されという内容が、うわべだけというか、ゲームっぽいというか、緊迫感が伝わってこない。裏をかいて細工をしてというところは分かるんだけど。威圧感のある役者がいればちょっとは変わったように思えるが。






















殺人の追憶 03・韓・130分
(監)ポン・ジュノ、(出)ソン・ガンホ

雨の日に赤い服を着た女性を狙った猟奇殺人事件が起こった。地元警察は犯人の目星をつけ自白に追い込もうとするが、応援でソウルからやってきた警官は全く違った犯人像を想定していた。

この映画の好きなところはたくさんあるが、まずあげられるのが、時代と場所が私に合っている点。場所は田んぼの多い田舎だし、時代はハイパーオリンピック(コンピューターゲーム)で盛り上がっていた頃で、丁度私らが子供だった頃と合っている。そんな時猟奇殺人事件が起きたら、田舎の警察じゃ手に負えなくて映画のようにドジを繰り返したと思う。また盛り上げては落とすというにくい展開の繰り返しと、今までこんなに生き生きとした警官の姿はなかったのではないかと思えるくらいの登場人物は素晴らしい。最後ちょっとやりすぎかなあと思える点もあったが、全体的に見れば問題ないか。日本映画より韓国映画の方が勢いがあるのが実感できた一本。







サンダーバード 04・英・95分

国際救助隊サンダーバードの本部が悪者によって占領された。残っていた子供たちが、反撃を開始する。

子供対悪の大人といういかにもありがちな、子供向け映画。ピンクのお姉ちゃんを見るしか気を紛らわすところがなかった。人形劇以下ということで、厳しく0点。それにしてもサンダーバードのお兄ちゃんたちは、どういう風に選ばれたか知らないが、サンダーバードの主役に選ばれたんだと喜んだところが、ふたを開ければとんでもないぬか喜びだったろうなあ。













シービスケット 03・米・141分
(監・脚)ゲイリー・ロス、(出)トビー・マグワイア、ジェフ・ブリッジス、クリス・クーパー

気性が荒く、どの調教師もあきらめた馬だったが、一人の調教師とジョッキーにより、その素質が開花した。そしてその勝ち続ける姿に誰もが魅了され、恐慌で社会がどん底の状態にある時の、皆の希望になりつつあった。そして、真の名馬と名高い馬とのマッチレースを熱望する声が上がり始める。

実話の映画化ということで、当時の様子をきっちりと表しているし、馬と馬に関わる人たちの姿もしっかり描いている。話の展開も、型にはまりすぎではとの贅沢な文句がでそうなくらい、しっかりしている。それにしても、昔はちょっとしたことで大金持ちになれたんだねえ。











幸せになるイタリア語講座 00・デンマーク・112分

コペンハーゲン近郊の街に住む6人の男女は、それぞれに仕事や家族、恋愛について悩みを持っていた。そんな彼らが初級イタリア語講座に出席したことでお互い知り合うことに。

最初にドグマに従った映画ということが出てきたので、ちょっとはひねくれた映画かなあと思って期待したが、この映画の登場人物は一癖止まりで、ふた癖はなく、少々物足りなさを感じた。また内容自体は悪くはないが、まとまるところにまとまってしまうという展開なので、全体的に盛り上がるところも余りなかった。美容師のばあさんは志村けんみたいで笑える。








シェイド 03・米・141分
(出)ガブリエル・バーン、スチュアート・タンゼント、シルヴェスター・スタローン

カードでイカサマをして稼いでいるグループがいた。ところがギャンブルの売り上げを獲った形になり、トラブルになってしまう。

「ラウンダーズ」についでのポーカー映画で、さすがに今度は見終わってからポーカーのルールについて調べてみた。するとネットでのギャンブル花盛りといった印象・・・。基本がだいたい分かったつもりでもう一度DVDをチェックしてみると、最初の場面で「9がでれば俺の勝ちだな」と絶対言うはずのない、初心者のための台詞が入っている。こんな風だからポーカーの場面は、私から見ても欠点ばかり。内容に関しても問題山積みで、SMの場面は意味不明だし、中盤の銃撃戦も話し合いがついているのに撃ち合っている。ただ、その割に欺し欺されの展開や、ギャンブルで金をする時の緊張感はあった。それにしても掛け金が天井なしだと、金持ちが勝つに決まっているように思えるが・・・。











シティ・オブ・ゴースト 02・米・116分
(監・出)マット・ディロン

保険金として集めた金をだまし取った男が、カンボジアに逃げてきた。そこでその詐欺の大元である男と会おうとするが、トラブルに巻き込まれてしまう。

マット・ディロン初監督作品。カンボジアを舞台にしている点は良いのだが、良いのはそれくらい。そもそも主人公の男の描かれ方が全く不十分で、とても大それた詐欺をするようには見えない。また話の内容自体もどこで盛り上がっていいのか、戸惑っているかのようだ。自分が以前出演したB級サスペンスの筋を真似ているようでは先が思いやられるが、つくり自体は頑張っているので、これに懲りず頑張って欲しいものだ。ということで甘めの星一つ半。










下妻物語 04・102分
(監・脚)中島哲也、(出)深田恭子、土屋アンナ、宮迫博之、篠原涼子、(原作)嶽本野ばら

ど田舎の茨城県下妻に住みながら、刺繍やフリフリのいっぱいついたロココ風ロリータファッションを常に身につけた夢見がちな少女と、地元のヤンキー少女が友達になった。二人は気が合う訳でもないが、なぜか友情が芽生え始める。

若者にとっての原付は青春の象徴のような乗り物で、自転車から一気に行動範囲が広がり、いつでも自分の思うままどこにでも行ける、60キロだけどスピード感も味わえる、ついでにぶつかればあの世までいける。ヤンキーというのはそのエネルギーを借りた若者の自然な姿。それと都会というか、優雅なパリにあこがれる二人の対比で物語を進めていくという発想が素晴らしく、大げさに言えば文化のぶつかりあいと言える・・・・・かも。またピンクの服とキャベツの薄緑、ヤンキーのケバケバファッションの色彩の対比も面白い。深田恭子ちゃんはテレビで見る限り意固地でわがままな性格のように思えるが、そのイメージがピッタリあった配役。満点でないのは親父と母親のところが、話にあっているとはいえ、ちょっと品がないというか安っぽく見えたから。















純愛中毒 02・韓国・114分
(出)イ・ビョンホン、イ・ミヨン

結婚して幸せな生活をしている兄と、レーサーとして頑張っている弟がいた。そんな二人に突然悲劇が襲いかかり、弟が不思議な体験をする。

いかにもダメそうな韓国映画のタイトルではあるが、アイデアは良く、単なるぬるい恋愛映画ではない。ただ前半話が見えないのと、一部でテンポが遅く感じるところがあった。それを解消するにも前半でもっと登場人物の特徴を描き、癖のある人を入れておくべきだったと思う。4人が4人皆良い人っぽくみえるのは芸がない。













少女ヘジャル 01・トルコ・120分
(監・脚)ハンダン・イペクチ

クルド人一家が弾圧され一人の少女がようよう難を逃れた。その少女をおやじが預かることになったが、言葉も上手く通じず苦労するのであった。

トルコ映画で、クルド人の女の子を預かることになってしまったトルコ人のおやじの話。浮ついたところがないしっかりとした内容だし、トルコのクルド人問題という点を扱っているのも評価出来るが、おやじが子供を預かるというのはありがちなので少々物足りなさも感じた。
おやじの手伝いとして働いている女性、大切な役だが、こういうお手伝いさんが登場するのは先進国でない国の映画に多いね。実際いるんだろう、映画の中でも使い勝手がよさそう。日本ならヘルパーさんってなところで、何か話が出来ないかな。














ジョバンニ 01・伊・105分
(監・脚)エルマンノ・オルミ、(出)クリスト・ジフコフ

名門メディチ家に生まれ若くから武勲をたてながら、悲運のなか死んでいった武将ジョバンニの最後を描く。

「木靴の樹」の監督だけあって、当時にタイムスリップしたかのような出来の良さ。しかし内容に関して言うと、武将の話というから敵を倒したり、ジョバンニ個人の性格がうかがい知れるエピソードが盛り込まれているのかと思いきや、そういうものは余りなく、当時の上流階級の一人がどのように死んだか、その様子を描こうとしている。そういう点では文句はないが、予想とは違っていたし、ジョバンニがどのような人か結局分からなかったので、肩すかしという感じもする。










ションヤンの酒家(みせ)  03・中国・106分
(監)フォ・ジェンチィ、(出)タオ・ホン、タオ・ザール

屋台を営む女の店に金持ちのオヤジが頻繁に訪れるようになった。そんな彼女はつらい過去を背負いつつ頑張って生活しているのであった。

日本の演歌っぽい話の内容で、明るく楽しい話ではないが、場末の屋台を営む女性の生活と彼女に関わる人たちを、 実生活のようにしっかりと描いている。そのぶん結末は物足りないというかありきたりすぎな感じがしたし、 家のこともなぜそこまでこだわるのか日本人から見ると分かりづらいように思えた。
それにしてもしっかりしたものをつくるねえ。「山の郵便配達」はそんなに好きではなかったが、その後の作品どれもが良く、見逃せない監督の一人ですね。













シルミド 03・韓・135分

死刑囚や犯罪者が存在を抹殺され、国家の首脳しか知らない秘密部隊に入隊させられた。何とその部隊の目的は金日成の暗殺で、任務を果たした暁にはエリート軍人としての道が開かれるものと信じていた。

男たちの汗くさいドラマが中心で、話の筋は悪いとは言わないが、疑問符がつく場面も多々見受けられる。決行の前日にべろべろに酔っぱらったり、その後のだらけた様子なんかはやりすぎ。あと最後の部分はあまりに唐突すぎて現実味を感じられなかった。








白いカラス 03・米・108分
(出)ニコール・キッドマン、アンソニー・ホプキンス、エド・ハリス、ゲイリー・シニーズ

長年大学教授としてつとめてきた男が、些細な人種差別発言によって、大学教授の職を失った。失意のと怒りの中、彼は一人の女性と出会う。

アメリカ文学の巨匠フィリップ・ロスの作品の映画化で、その品を損なわないように作られていて、見終わったあと文学作品を読んだときのような気持ちになれた。そういう意味では作りは良いのだが、内容に関して言うとかなり特殊な人の物語で、その人だけならまだしも、ストーリー展開が出来過ぎに感じるのは、別れた旦那は物語と関係ないように思えたから。












深呼吸の必要 04・123分
(監)篠原哲雄、(出)香里奈、谷原章介、成宮寛貴、金子さやか、久遠さやか、長澤まさみ、大森南朋

沖縄の離島でサトウキビを刈る仕事に従事することになった若者と、畑の持ち主であるおじちゃんおばちゃんの姿を描く。

つくりはしっかりしているが、内容はまとまるところに向かっていくだけで物足りない。そういうハートウォーミング映画としてみたら、まあまあだろう。またやってくる人をいろいろ想像して、その後の展開を考えるのも面白い。元自衛隊員、元レスキュー隊員、元Jリーガー、元ボクサー・・・すぐ収穫してしまいそう。レイザーラモン、なかやまきんに君、品川庄司の庄司・・・・暑苦しそう。
















真珠の耳飾りの少女 02・英・100分
(監)ピーター・ウェーバー、(出)スカーレット・ヨハンソン

少女が画家フェルメールの家で使用人として働くことになった。ふつうに働いていたつもりだったが、ふとしたことがきっかけで絵の手伝いをすることになり、次第に旦那様の興味を惹く。そしてそれがいろいろな問題を引き起こしてしまう。

当時の町並みや暮らしをきっちりと描いているところは秀逸で、フェルメールの絵に対する敬意と、それに近づくための真面目な取り組みが感じられる。また内容自体に派手さはないが、かわいい女の子が注目を集めて旦那がよってくる、という一昔前によくあった物語の筋が、映画の内容とぴったりと合い、登場人物の気持ちになった気でこちらもはらはらできるのが良いところ。








スイミング・プール 03・仏・102分
(監・脚)フランソワ・オゾン、(出)シャーロット・ランプリング、リュディヴィーヌ・サニエ

探偵もので有名なイギリスの女性作家が、南仏にある出版社社長の別荘にしばらく滞在することになった。そこで落ち着いて新作を考えようとしたものの、社長の娘がやってきて奔放な生活を始めた。

おっぱいサービスが一杯で、それで何とか間を持たせている感じがしないでもないが、主役二人のやりとりがきっちりしているのと、いかにも思わせぶりというか、説明してない部分がうまく働いている。最後は何のことかよく分からないが、その方がいいようにも思う。さて、途中ワインを飲んで水を入れていたが、あれは何でだろう。あと、デスクトップの画面のフォルダからいきなり文章を書き始めていたが、もうひとクリックしましょうね。











スウィング・ガールズ 04・105分
(監・脚)矢口史靖、(出)上野樹里、竹中直人

集団食中毒で吹奏楽部員全員がダウン、代わりに楽器などほとんど縁のなかった女子高生が高校野球の応援のためにかり出された。そこで彼女らはジャズと出会い、次第に腕をあげていく。

ほとんど悪ふざけ程度の内容に最初から滅入るばかり。竹中直人ほどの役者でないとどうにも見ていられない。世間を敵にまわしたくないけど、見終わったあとも、あまりの出来に嫌気だけが残ったので0点。












スーパーサイズ・ミー 04・米・98分
(監・出)モーガン・スーパーロック

肥満大国アメリカで、太ったのはマクドナルドの食べ過ぎだと、マクドナルドを訴えるものが現れた。裁判は訴えが却下されたが、実際マクドナルドをひと月食べ続けるとどうなるのか、監督自ら実験台となってみることにした。

見る前はマクドナルドを食べた自身の不調を訴える話かと思いきや、肥満大国アメリカの食という社会問題を描いている。また、つくりはマイケル・ムーアを口調までマネていて新鮮味はないが、馬鹿馬鹿しいことをやるだけのユーモアは備えていて十分面白かったが、社会批判としては弱い。さて、私はロサンゼルスにしばらく住んでいたが、一人暮らしだったので、いまだに普通のアメリカ人が何を食べているのかよく分からない。また、アメリカ映画での食の描かれ方も貧困そのもので、まともな食卓を見たことがないのは、韓国映画の食の豊かさとは対照的だ。ちなみに私が食べていたものは、ハンバーガー(6店舗ほどをローテーション、マクドナルドはあまり行かなかった)、冷凍食品、シリアル、ファーストフード風中華(チャーハンありで、これが日本の定食っぽいか)、堅いパン(ベーグルとか)で、どれをとっても喜んで食べるようなものはなかったので、体重は全く増えなかったが、日本に帰ってきてから増えた。そして現在の体脂肪率は、ひと月マクドナルドを食べた監督以上だ。とほほ。
















スカイキャプテン 04・米・107分
(出)ジュード・ロウ、グウィネス・パルトロウ

1939年、ニューヨークの街に突然謎のロボット軍団が現れ、発電所を襲い始めた。その撃退にあたった防衛組織スカイキャプテンが、そのロボットを操る組織について調べ始めた。

小中学生なら見られるだろう、漫画程度の内容の映画。映像は悪くはないが、綺麗なだけで迫力なく、一番衝撃的なシーンが、ジュード・ロウとおやじの胸毛だったりする。










スクービー・ドゥ2 04・米・88分

ミステリアスな事件の解決する探偵社ミステリー社が、怪物退治をする際にぶざまな姿をさらしてしまう。その汚名を返上するため怪物退治とその原因を探りに向かう。

映像面はしっかりしているが、内容は面白いところがないし、笑えるところもほとんどなかった。子供向け。











スクール・オブ・ロック 03・米・110分
(監)リチャード・リンクレイタ、(出)ジャック・ブラック

ロックオタクの男が名門小学校の先生になり、生徒にロックの熱さを教え始めた。

部活を通して生徒の青春を映画いた映画は数あれど、この映画のジャック・ブラックという見るからにキワモノ役者が先生というのは見たことがない。そんな彼の熱い思いと、社会の常識なんてぶちこわせというロック魂のバランスがとても良い。また内容について考えると、正統なものの中に異色なものが入っていくとき生まれるドラマを描いていて、ある意味ドラマの王道を行っているのだが、思いもつかない異色ぶりである。










スターシップ・トゥルーパーズ204・米・92分

巨大昆虫バグとの戦いで取り残された部隊は防御基地に立てこもり、救援部隊の到着を待っていた。しかしバグの新たな攻撃が始まり、基地内は修羅場と化す。

内容は「エイリアン」の続き物で、このタイトルというのはちょっと許し難い。前作のベトナム戦争のパロディという部分を完全にそぎ落として、何が残るというのだ。今イラク戦争をやっているのだから、何故その批判をしないのだろう。タイトルが全く別物としても、「エイリアン」のパクリものとしてしか見られないものゆえ0点。









スチーム・ボーイ 04・126分
(監・脚)大友克洋、(声)鈴木杏

18世紀の半ば、イギリスでは蒸気機関が発展し産業革命が起こっていた。そんな中、蒸気の力を高圧力に封印したスチームボールが発明された。しかしその圧倒的な力ゆえに、軍事産業に利用しようとするものが現れた。

歯車やパイプなどの機械を細かに描いてつくりは上等だが、内容は「天空の城 ラピュタ」そのまんま。博覧会場で戦争を始めるのは、かなり唐突に感じたし、赤い手の攻撃機械もやりすぎに思えた。











ステップ・イントゥ・リキッド 04・米・87分
(監)デイナ・ブラウン

プロのサーファーからあまり有名でない場所でサーフィンをする人など、さまざまなサーファーを描いたドキュメンタリー。

「ライディング・ジャイアンツ」を見てから、サーフィンドキュメンタリーにも興味が出てきて、見てみたらやっぱり面白かった。内容自体はサーファーのインタヴューと波乗りシーンの連続だし、「ライディング・ジャイアンツ」ほど親切でないが、それでもあんなにでかい波に乗れたら楽しかろうと思いつつ見ることが出来た。それにしても板が浮いてしまうのは、反則。でも波の中にもすごい力がかかっているというのは当然だけど、驚きだ。











砂と霧の家 03・米・126分
(監)ウディム・パールマン、(出)ジェニファー・コネリー、ベン・キングスレー

税金の未納がもとで生まれ育った家を明け渡すことになってしまった女性が、何とか家を取り戻そうとする。しかし新たな住民との交渉は、はかどらなかった・・・。

つくりはしっかりしているが、内容がとにかく暗い。それが悪いとは言わないが、その暗さを補う物語や人物描写の鋭さがあるかというと、そうでもない。特に警官の行動が、話のなかでは部外者っぽい立場で出てきたのに、主役以上の影響を出しているのは気に入らない。また一週間も経たないうちに競売から住み着いているように見えるのに、あとで8ヶ月と言っているなど、はじまりの説明不足も気になった。











スパイダーマン2 04・米・124分
(監)サム・ライミ、(出)トビー・マグワイア、キルティン・ダンスト、アルフレッド・モリーナ、ジェームズ・フランコ

ピーターはスパイダーマンとして町の悪者を退治するのに忙しく、自分の生活を犠牲にしなければならない毎日を送っていた。そして好きだった女の子に彼氏ができてショックなのに、さらに天才科学者が凶暴化して危険な実験に乗り出してしまう。

たこ足科学者との対決は迫力満点で、中盤以降の内容は良い。ただ文句があるのは出だしで、アクションのない場面が長すぎ。ピザ屋のバイトも、なぜ成績優秀な学生でスパイダーマンがそんなことをやっているのか、もう少し何かアイデアを出して欲しかった。














スパニッシュ・アパートメント 01・仏、スペイン・121分
(監・脚)セドリック・クラビッシュ、(出)ロマン・デュリス、オドレイ・トトゥ

フランスに恋人を置いてバルセロナに留学した学生が、6人の学生が同居するアパートに入居することになった。そこで様々な国籍の人たちと仲良くなり、学生生活を満喫するが、フランスの恋人とは仲が悪くなってしまう。

うだうだ系映画で、特に話の筋というものはなく、ヨーロッパやアメリカで留学生活をすればこのくらいのことは起こりますよ、という内容。監督の個人の体験が主だろうが、最後は話の流れと関係ないし、普通の生活を描いた映画なのに、初めのうちは早回しやら画面分割やらを使いっていて、それは適切でないように思えた。








スプリングガーデンの恋人 03・米・92分
(監)マーク・ハーマン、(出)コリン・ファース、ヘザー・グラハム

婚約していた女性にふられ、傷心旅行にアメリカの小さな町にやってきたイギリス人の画家が、一人の女性と出会って恋に落ちた。ところが、なぜか元の婚約者が彼を追ってやってくる。

最初から最後までほのぼのした恋愛もので、たいして盛り上がるところもないが、何となく見るには文句はない出来。コリン・ファースはいつも難しい顔をしているのにコメディに引っ張りだこという、不思議な役者だね。











セイブ・ザ・ワールド 03・米・95分
(出)マイケル・ダグラス

世界を股にかけて危ない商売をしている男の息子が結婚することになった。しかし息子は父親の職業を隠しており、初めての家族同士の食事会で、嫁の父を巻き込んだ騒動を起こしてしまう。

最初から何でもやっちゃえという内容なので、馬鹿らしいことを承知で見ているとそれなりに見られたが、後半とオチはひどかった。見ながら、自分の許せる範囲を試されているような感じがした。映画が人の心を豊かにし、人を許す心をも養ってくれればいいのに、ああ、なのにこの有様。











世界の中心で、愛を叫ぶ 04・138分
(監・脚)行定勲、(原作)片山恭一、(出)大沢たかお、柴咲コウ、長澤まさみ、森山未来、山崎努

付き合っていた女の子が突然家を出た。男は彼女を追って地元に帰り、過去の悲しい思い出に直面する。

つまらないのは覚悟して見始める。テープの声が柴咲コウちゃんとそっくりだったりして、少々混乱。そもそも柴咲コウちゃんと男の出会ったところを省略してあり不親切。また、見せるための妥協と偶然が満載。そういうところを大目に見られる、心の広い人向けの映画。泣いたという人はどこで泣いたのだろうか、私が一番悲しい思いをしたのは、あんなかわいい子が髪が無くなるとコージー富田みたいになってしまったこと。










世界でいちばん不幸で幸せな私 03・仏
(監)ヤン・サミュエル、(出)ギョーム・カネ、マリヨン・コティヤール

幼友達の少年と少女が、お互いの言ったことを順番にするというゲームをすることにした。相手の言ったことは絶対しなければならないというこのゲームを、繰り返しながらお互いの心を探ろうとするが・・・。

ここまで現実離れするとさすがについて行けない。勝手にコンクリートに埋まってて下さい。















セックス調査団01・米・105分
(監)アラン・ルドルフ、(出)ダーモット・マローニー、ネーヴ・キャンベル、ロビン・タニー、ニック・ノルティ

戦前のアメリカで性についての研究をしようと、インテリたちが集まった。そこで性の話がなされるが、出席者の様々な欲望や憶測が入り乱れはじめる。

この下手なタイトルから勝手にフランス映画かと思っていたら、アメリカ映画だった。
ニック・ノルティや見たことのある若手役者が沢山出ていてちょっとびっくりだが、内容はタイトル通りお粗末だった。ある程度の人を集めて、そこからが脚本家の腕の見せ所なのに、何の発展もなかったし、性に関することもなんの面白味もなかった。いくら当時性について話しにくかったとはいえ、見ているのは現在ですから。


















ソウ 04・米・103分
(監)ジェームズ・ワン、(脚・出)リー・ワネル

若い男と医師の男が意識を取り戻したら、地下室に足かせをかけられて監禁されていた。そして二人の間には自殺した死体が転がっており、一体何が起こったのか分からない二人は、犯人のヒントを頼りに脱出を試みる。

出だしの緊迫感を保ちつつ、一歩一歩ストーリーを進めている。この着実さがあればこそ残虐な部分も許容できるというものだ。私としてはもうちょっと犯人を隠していても良かったかなあ・・・と思って見てましたが、そこらもうまくやってますね。サスペンスとして上出来だが、小さなつっこみどころや、ゲーム的というか犯人が万能というか、完全に入り込むというほどでも無かったので、星3つ半。